KTMの地元レースとなったオーストリアGPが終わって衝撃的なニュースが飛び込んできた。元はドイツのスピードウィークがすっぱ抜いていたニュースだが、KTMのCEOステファン・ピエラが語るところによると、KTMファクトリーで参戦しているヨハン・ザルコから、今季限りでの契約解除の申し入れがあったとのこと。

KTM移籍前から、ザルコのライディングスタイルにはバイクが合わないことが懸念されていたが、結局ザルコは自分のライディングスタイルをバイクに合わせるのではなく、バイクをスムーズなライディングで乗りこなそうとする中で苦戦。最終的にその関係性に終止符を打った形だ。

2020年までKTMとの契約があったザルコが契約を破棄するとなると、ザルコの後釜として収まりそうなライダーとしてはジャック・ミラーしかいない。Ducatiとはある程度バイクの乗り方が似ているはずと言われるKTMにミラーが移籍するとなるとPramacのシートに空きが出ることとなる。ミラーの空席にザルコが収まるかと言うと、そう簡単に話が進むとも思えず、ホンダとロレンソの契約が2020年まであることを考えても、先週末に突如として噂が出てきたロレンソのPramacへの電撃移籍もやはりなさそうだ。

しかし、ミラーがそのままPramacに残るという可能性ももちろんある。そうなるとKTMは内部でライダーリソースを回すことになり、今回大きな活躍をしたミゲル・オリヴェイラがファクトリーチームに昇格、ビンダーに加えて新たなライダーをテック3に迎え入れる可能性もある。

そうなるとザルコは2020年にどこに行くのか?という疑問が生まれるが、ザルコのKTM離脱、ミラーのKTMへの移籍orPramacとの契約更新など、大きな話題は来週末のイギリスGP前後で表面化するのではないだろうか。

(Photo courtesy of michelin)