今年限りでKTMを去るヨハン・ザルコは、現在複数メーカーのMotoGPテストライダーというポジションを真剣に検討しているようだ。一時はWSBK、Moto2参戦の話もあったが、あくまでMotoGP復帰を考えるのであれば、WSBKはもちろんMoto2でさえも、MotoGP復帰の道のりは遠くなる。スピードは確かにあるものの、新しいパーツを評価しそこから結果を出していくという実績がないザルコだが、来年仕事にあぶれるような事態にはなって欲しくないものだ。

ヨハン・ザルコ

「仮に2020年に自分がテストライダーになるとしたら、これは各メーカーにとって興味深いオプションのはずです。通常のテストライダーと異なり、自分は引退するからテストライダーになるわけではありませんからね。今KTMで良いフィーリングが得られないわけですが、将来的に自分が良いフィーリングを感じられるバイクでMotoGPに戻ってきたいと思っているんです。」

「ですから自分がバイクのテストをする時は、優勝を目指す気でバイクをプッシュするでしょう。バイクの開発をする時は、こういった走り方がベストではない時もあるでしょう。しかし限界までバイクをプッシュして走ることが出来るライダーというのは、メーカーにとって興味深い存在だと思います。」

「テストライダー達は今年多くのワイルドカード参戦を果たしていますが、自分がこうしたチャンスを貰った場合は全力でプッシュをしますよ。自分がホンダからWSBKに参戦するとう噂がありましたけど、現時点でもホンダと話をしたことはありません。ジャーナリストは好き勝手書いていますし、今の状況のほうが現実味があるのは確かです。でも、自分の目標はあくまでもMotoGPで走ることなんです。」

(Photo courtesy of KTM)