日本政府が緊急事態宣言を全国に拡大したことで、鈴鹿8耐は11月1日に延期された。この日程変更で、鈴鹿8耐は例年のように世界耐久選手権(EWC)の最終戦となる。

FIM、EWCのプロモーターであるユーロスポーツイベント、鈴鹿8耐のオーガナイザーであるモビリティランドは、当初7月19日開催だったレースを11月1日に延期とした。

現在日本では幅広い国を対象にした渡航、入国制限が課されており、7月に鈴鹿8耐を開催するために各国からチーム、ライダーを呼び寄せることが不可能となっている。

1978年大会から夏期開催が続いてきた鈴鹿8耐は、ライダー交代の度にライダーが氷風呂を利用する様子が風物詩となるほど厳しいコンディションでのレースだが、2020年は史上初めて秋開催となる。世界耐久選手権(EWC)の最終戦となることで、鈴鹿8耐で獲得可能なポイントは通常の150%ボーナス適応となる。

2020年の世界耐久選手権(EWC)は新型コロナウイルスによって日程変更が続いており、次回開催は8月29日、39日のル・マン24時間耐久レース、9月19日、20日開催のボルドール24時間耐久ロードレース、そして最終戦を鈴鹿8耐で迎える。

ユーロスポーツイベント フランコイス・リベイロ

「世界的に高まる健康への影響から物流面で大きな混乱が起きています。これによって日本への入国が難しいことに加え、世界耐久選手権(EWC)に関わる皆の生命を守るため、鈴鹿8耐の延期を決定しました。鈴鹿8耐という日本のモーターサイクルファンにとって最大のイベントの日程調整をしてくれたモビリティランドに感謝したいですね。日本から移動する各チームの物流面を考えて、2020-2021年のセパン8時間耐久ロードレースを1月に変更する可能性も検討しています。」

モビリティランド社長 田中 薫

「鈴鹿8耐を7月に開催すべく様々な努力を重ねてきましたが、現在の状況を考えて延期を決定しました。日本では大規模イベントの開催が難しく、欧州からの渡航制限が敷かれています。鈴鹿8耐の観戦と楽しみにしてくれていたファンの皆さま、イベントスポンサーの皆様には、この判断についてご理解をいただければと思います。11月開催に向けて準備を進めて参りますので、11月にファン、そしてスポンサーの皆様とレースを楽しむことが出来ればと考えています。」

FIM会長 ホルヘ・ビエガス

「数週間前に鈴鹿8耐が延期になると誰が思っていたでしょうか。このような状況ではありますが、不要なリスクは避けつつ、出来るだけすぐにレース再開が出来るように努力を続ける必要があります。鈴鹿8耐を楽しみにしていたファンの皆様は、素晴らしいショーを再び楽しむことが出来ることでしょう。この機会にMFJの方々、モビリティランド、ユーロスポーツイベントに感謝を述べたいと思います。」

(Source: EWC)

(Photo courtesy of EWC)