KTMはホームサーキットであるオーストリアのレッドブル・リンクで2日間のテストを終えた。KTMにとってRC16でのテストは2月24日のカタールテスト以来となる。
参加したチームメンバーは全体で20名を超えていたが、その殆どはオーストリア国内、近隣国からの参加者だった。ライダーとして参加したのはポル・エスパルガロ、そして現在はスイス在住のテストライダーのダニ・ペドロサも参加している。ポル・エスパルガロのチームメイトであるブラッド・ビンダーは南アフリカの渡航制限を受け、テストに参加していない。
KTMは近いうちに再びテストを予定しており、その後7月19日に開催が期待されるMotoGPに向けた全クラス共通テストに7月15日に参加する。
ポル・エスパルガロ
「バイク、特にMotoGPバイクにここまで長く乗れないでいるとは思いませんでした。ですから最初の数周は非常に難しかったですね。しかし比較的早くカタールテストのリズムを取り戻すことが出来ました。とにかく再びMotoGPバイクに乗れたことは本当に嬉しかったですね。皆もそれを感じていて、ボックス内は笑顔が溢れていました。」
「技術的にはいくつか前進が出来た部分がありました。優先事項の1つとしてはフィーリングを取り戻すことでしたが、様々なテストアイテムを持ち込み、非常に興味深いテストとなりました。天候も良かったので、バイクのセッティング作業も進み、シャーシはもちろん電子制御に関しても前進出来たと思います。開幕戦が今から楽しみです。」
KTMレースマネージャー マイク・レイトナー
「スピルバーグでこの2日間のテストを実施出来て本当に良かったですね。今回のテストの実現はKTM、そしてレース部門の皆の努力、そして何よりもライダー達の努力によるものです。天候の面で非常にラッキーだったと思いますし、ポルにとってはレーシングスピードでバイクを操縦出来たことは大きかったでしょう。これまで長い間バイクから遠ざかっていては、走り込むことが必要ですからね。」
「ダニにとってはテストプログラムを再開するという意味で重要なテストでしたが、今回はテスト実現に動いてくれたチーム、そしてこのテストの実現に協力してくれたスピルバーグに感謝したいと思います。次は7月半ばにレースの開催ができることを祈りましょう。」
KTMモータースポーツディレクター ピット・バイラー
「KTMのMotoGPバイクをトラックで見るのはいいものです。ライダーとクルーたちの嬉しそうな顔を見るのは嬉しいものですが、それは同時に今まで通りの仕事に戻るという事でもあります。今回はレッドブル・リンクでできる限り長く過ごそうとしました。ポルとは2020年のバイクの確認を行い、ダニとは様々なテストプログラムを実施しています。」
「今年のグランプリカレンダーは面白い内容になると思いますし、これから先はこのシーズン開幕に向けて準備をしていくことになるでしょう。この数ヶ月、数週間はコロナウィルスに対処するため、レーシング部門においてはある意味過激な手段をとってきたと思います。しかし、チームのメンバーにはどのメーカーよりも早く再びトラックに出ると約束していました。ここ、レッドブル・リンクでチームと交わした約束を守ることができました。」
(Source: KTM)
(Photo courtesy of KTM)