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マッシモ・リヴォラ「イアンノーネには4年間の資格停止処分が下される可能性がある」

ブラッドリー・スミス

ブラッドリー・スミス

アプリリアレーシングCEOのマッシモ・リヴォラによると、アプリリアは今後さらなるテストを行い、6月末から始まる開発凍結に先立ち方向性を決めるようだ。(※KTM、アプリリアはコンセッション適用を受けるので6月末までエンジンなどの開発が継続出来る)ライダーについてはあくまでもアレイシ・エスパルガロ、アンドレア・イアンノーネの2人で行くことを考えているようで、Ducatiが放出するダニーロ・ペトルッチにはほぼ興味がないことが伺える。

ドーピングにより資格停止処分を受けているアンドレア・イアンノーネについては、最悪の場合4年間の資格停止処分が言い渡され、他のライダーへの見せしめとなる懸念がある。リヴォラはF1からのエンジニア流入、技術転用についても触れ、大きなブレイクスルーは外部からもたらされるケースが多いと語る。


エンジン開発の時間はまだまだ足りない

マッシモ・リヴォラ

「この先さらにブラッドリー・スミスと共にミサノでテストを行います。今回のテストは6月末までの開発に向けてエンジンの方向性を決めるテストです。KTMは今年の頭からコンセッションを受けるメーカーであってもエンジンの開発凍結を望んでいました。しかしアプリリアの新プロジェクトは始まったばかりなので、開発を止めることが出来ません。」

「正直なところまだまだ時間は足りず、ある程度妥協せざるを得ないのは仕方ないでしょう。アプリリアのプロジェクトは完全に新しいバイクでのスタートであることを考えると、2020年の開発凍結によって大きな影響を受けることは避けられません。

エスパルガロ、イアンノーネとの契約更新が優先

「Ducatiがダニーロ・ペトルッチを放出しますが、アプリリアは現在の2名のライダーとの契約更新を第一に考えています。アンドレア・イアンノーネの状況がどうなるかわかりませんが、それでもアンドレア・イアンノーネ、アレイシ・エスパルガロの2人で2021年を戦うことを考えています。」

イアンノーネには最大で4年の資格停止の可能性

「ドーピングに関してFIMは、アンドレア・イアンノーネのケースよりも常に早く対応を行ってきました。イアンノーネが故意にドーピングを行ったわけではないとわかっていたにも関わらず、検察は彼に4年間の資格停止を要求していました。スポーツ仲裁裁判所(CAS)についても誰が裁判官なのかわかると思っていましたが、連絡もありません。」

世界アンチ・ドーピング機関(WADA)は今回のケースを利用して、判例となる非常に厳しい処罰をアンドレア・イアンノーネに出すのではないかということを恐れています。そして今回のケースで言えばFIMは完全な傍観者だということです。今は18ヶ月の資格停止について心配しているわけですが、WADAはイアンノーネに4年間の資格停止を言い渡すつもりなのではないかと恐れています。

最終的な結論は遅くとも8月までには出ると思います。アプリリアも今回の件で大きな損失を被っていますが、アンドレアを守りたいと思っています。今シーズンを丸々棒に振ったとしても、来年には影響が出ないようにというある程度の配慮をして欲しいですね。しかし実際どうなるかについは全くわからないのが正直なところです。」

「サテライトチームを抱えるのは助けになるでしょう。開発に関する情報を更に得ることが可能ですから。Ducatiはサテライトチームを抱えて成功した良い例でしょうね。アプリリアも2022年からサテライトチームを持つ計画があります。4台のバイクということはさらに2名のライダーを抱えることになりますけどね。」

アレイシ・エスパルガロとの契約合意はあと一歩

アレイシ・エスパルガロと契約更新したいと持っています。彼はアプリリアのプロジェクトを牽引しています。契約合意まであと一歩ですが、彼はアプリリアで彼が望む表彰台を獲得出来るでしょう。2020年のバイクに関して重要な仕事をしてくれました。新しいバイクは今までのものに比べて扱いやすくなったと思います。エンジン特性も大きく変わり、彼も大変気に入ってくれています。」

「今年はFIM スーパーバイク世界選手権(SBK)にもワイルドカードで復帰を予定しています。ドルナとFIMがRSV4 1100の参戦を許可してくれたらこれが可能でしょうが、まずは運営側がこれを許可してくれるかどうか次第ですね。」

F1から技術者を連れてくるのは面白いはず

「今後アプリリアは各種のコストを削減して、MotoGPに集中して行く必要があります。2020年カレンダーでリスタートするために色々と作業を進めてきました。しかし2020年にヨーロッパ以外の国でレースが出来る可能性は極めて低いでしょう。F1と比較すると、カルメロ・エスペレーターはライダーやチーム、サーキットなどとの関わりが上手で、より上手に状況をハンドリングしていると思いますね。」

「MotoGPのレギュレーションはもっとよく出来るはずです。F1とは全く異なる世界ですが、既にそういったことがあるように、F1の世界から技術者を連れて来ると面白いかもしれませんね。違う世界からやってきた人間というのは進化をもたらすことが可能です。モーターサイクルのほうが、レースとしてはより情熱的なものですしね。

(Source: aprilia)

(Photo courtesy of michelin, aprilia)

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