レッドブルリンクで連続して開催されたレースは、先週に引き続き赤旗中断となる波乱の展開。赤旗前はスズキのジョアン・ミルが素晴らしいスタートから一気に抜け出し、後続に2秒近い差をつけて優勝かと思えたが、マーべリック・ビニャーレスのバイクがエアフェンスに突っ込んだことで赤旗となり、レースが中断。
マーべリック・ビニャーレスはフロントブレーキが効かなくなったことで、バイクから230km/hで飛び降りているが、これはハイマスブレーキディスクとキャリパーの組み合わせが良くないからかもしれないと、ピットレーンレポーターのサイモン・クラファーが解説している。
リスタート後は再びミルが飛び出すも、すでに18周走行したフロントタイヤを履くミルは、新品のソフトタイヤを履いて出走したミラーに追いつかれる。ミラーの後ろにはポル・エスパルガロ、ミゲル・オリヴェイラ、ジョアン・ミルが張り付いており、最終コーナーでブレーキング合戦を行っていたジャック・ミラー、ポル・エスパルガロを尻目に、立ち上がり重視のラインで走行したミゲル・オリヴェイラはMotoGPクラス初優勝を達成した。
2位はジャック・ミラー、3位ポル・エスパルガロ。4位ジョアン・ミル、5位ドヴィツィオーゾ、6位アレックス・リンス、中上 貴晶はレース1のスピードを発揮出来ずに7位、8位ブラッド・ビンダー、9位バレンティーノ・ロッシ、10位イケル・レクオーナ
11位ダニーロ・ペトルッチ、12位アレイシ・エスパルガロ、13位ファビオ・クアルタラロ、14位ヨハン・ザルコ、15位フランコ・モルビデッリ、16位アレックス・マルケス、17位カル・クラッチロー、18位ステファン・ブラドル、19位ブラッドリー・スミス、20位ミケーレ・ピッロ、21位ティト・ラバトとなった。
なお、今回の優勝はKTMにとってはMotoGPクラス初の優勝で、KTMにとってもホームサーキットでの嬉しい初優勝となった。
優勝ミゲル・オリヴェイラ
「感動して言葉が出てきません。信じてくれた皆に感謝したいですね。家族の皆、チーム、スポンサーに感謝したいです。ポルトガルの皆、ついにやりました!KTMとレッドブルにも感謝したいと思います。」
2位ジャック・ミラー
「レース1でミルは本当に速かったですね。彼には全くついていけませんでした。レース2はポルと最終コーナーで争ったわけですが、今回はターン7で全くドライブがありませんでした。結果は残念ですが、次を狙います。最後にミゲル、ポルトガルおめでとう!」
3位 ポル・エスパルガロ
「誰もが優勝出来るチャンスがあるレースでした。最終コーナーではジャックとの凄いバトルがありましたが、その後ろでミゲルにやられてしまいました。しかし今回のレースは完全にミルのレースでしたね。良いレースが出来て嬉しいです。」
(Photo courtesy of michelin)