開幕当初は自分だけ型落ちのバイクということで気落ちしていたが、与えられたパッケージから最高の結果を生み出せたと語るフランコ・モルビデッリ。

今シーズン終わってみれば、ヤマハの中で最多勝(ファビオ・クアルタラロも3勝)、チャンピオンシップにおいても2位となった。来年も引き続きサテライトチームからの参戦となるが、ファクトリーチームを脅かす存在であることは変わらないだろう。フランコ・モルビデッリ

ミゲルについていけないことはすぐわかった

フランコ・モルビデッリ

「今回のレース結果は残念でしたけど、チャンピオンシップ2位を獲得出来たことが嬉しいですね。ジャックはレース後半に素晴らしい走りでした。自分を抜いた後にチャンスを与えずクレバーな走りでしたね。ミゲルも今日はアンタッチャブルと言える走りでした。」

「序盤はミゲルについて行こうと思っていましたが、すぐにこれは無理だとわかりました。そのため、その後は100%の力で走行することを考えていました。最終戦を表彰台で終えることが出来たのは良かったですね。チーム、そしてヤマハに感謝します。」

「ヤマハは素晴らしいパッケージを与えてくれましたが、自分だけ型落ちという現実は、当初はヤマハの中で4番目の戦力だと感じたことは正直なところです。しかし、そのパッケージを十分に活かして戦うことが出来ましたし、結果的にはこのパッケージの戦闘力が高いことを証明出来ました。今年は様々な努力をして挑んだ1年で、その努力が報われたと感じています。しばらくはしっかりと体を休め、来年に備えたいと思います。」

「来シーズンに関しては、今年よりも豊富な知識、そして自分に対する自信を感じてシーズンに挑むことができるでしょう。より困難な状況の中でも結果を出せることがわかっていますから、そうした自信とともにシーズンに挑むことができるでしょう。とは言え来年もサテライトライダーであることは変わりません。」
フランコ・モルビデッリ

ヤマハの中で自分は4番手扱い

「ヤマハが自分のことを評価していないとは思いません。ただ、ヤマハには3名の非常に強力なリーダーがいて、誰に何を使わせるかというのは難しい問題だと思うんです。ヤマハ内部では自分の評価が1番低いんだろうという事は分かっていますが、今年の走りでその評価が変わることを願っています。」

「バレンティーノは圧倒的な知識量がありますから、バイクのセッティングと言う意味では右に出るものはいません。ファビオとマーべリックはとにかくスピードがある選手です。この中で4番手になってしまうのは仕方ないのかもしれません。」

「旧型、もしくは旧型と新型のミックスとなるサテライトチームのバイクは、シーズン開幕直後はファクトリーよりも戦闘力が高く、その後シーズン中盤からファクトリーバイクに性能で抜かれていくものだと思いますが、今年に関してはファクトリーバイクのほうがシーズン開幕直後から性能が高く、中盤から性能でサテライトに抜かれていきました。」

「これらの違いはチームの働きによるものが大きいでしょう。ペトロナス・ヤマハ・SRTは本当に多くのテストを様々な角度で行い、いろいろな状況をコントロール出来るようになっていきました。しかし実際のところ自分は最新型のM1に乗れませんから、どのような問題があるのかは正確にわかりません。」

「今年は本当に素晴らしいシーズンでした。Moto3とMoto2のレースもよく見ていますが、ルカがMoto2で戦う姿を見て、ハラハラしながら楽しみました。こうした思いを起こさせてくれるということは、最高のシーズンだったということでしょう。」

(Source: sepang racing team)

(Photo courtesy of michelin, sepang racing team)