地道な改善と冷静なライディングで掴んだ勝利
マルコ・ベッツェッキは、ポルトガルでの優勝を「本当に嬉しい」と振り返りながら、そこに至るまでの地道な改善と冷静なライディングの重要性を強調した。前夜からバイクのフィーリングに手応えを感じていた彼は、ブレーキングの精度を高め、アグレッシブなスタイルを抑えて安定感を追求。序盤はアレックスに追いつかれまいと激しくプッシュしつつ、フロントの空気圧を管理するため単独走行を選択。その結果、25周を通して快適なペースを維持し、圧巻の独走勝利を飾った。

フィーリングの向上と冷静な判断が勝因に
「本当に嬉しいです。楽しいレースでしたが、非常に長く感じました。昨晩からペースやライディングの面で改善ができるとわかっていました。ですから解決のために昨晩遅くまで作業をしていました。今日はウォームアップからフィーリングは良かったです。優勝を手にできて嬉しいですし、引き続き作業を続けていきます。ブレーキング面で改善出来たのと、流れに乗って走行できるようになりました。このトラックではこれが非常に重要ですからね。スムースなバイクでスムースに走行することが重要です。昨日はソフトリアで少しアグレッシブなライディングでした。安定感を求めてバイクを設定していましたが、それよりも自身のライディングで急激な動きをせずに落ち着いて操作をするように心がけていました。」
単独走行の選択とレース運びの巧みさ
「狙い通りのライディングが出来ましたし本当に嬉しい内容でしたね。序盤は激しくプッシュしました。アレックスが速いことはわかっていたので追いつかれたくなかったんです。それにフロントの空気圧は高くなりがちだったので、誰かの後ろで走行したくなかったんです。アレックスとの差を一定に抑えながら走行しつつ、アレックスが徐々に諦めて離れて行くのを感じていました。自分もさらにギャップを大きくしようとプッシュしていましたしね。25周一人で走行するのは長いレースでしたが、快適に最後まで走行出来ました。」
アプリリア移籍後の歩みと手応え
「アプリリアに加入してここまで来るのに時間がかかりました。冬季テストから考えると長かったですが、チームと共に改善を続けてきました。エンジニアやテストライダー達と共に改善をしています。バイクの乗る時間が長くなるほどに改善を感じることが出来ていますが、まだ足りない部分はあります。いくつかのトラックでは苦戦することがありますし、金曜の段階ではトップとも遠いこともあります。でも現時点では良い方向に進んでいると思います。」
シーズン終盤とランキングへの意欲
「今は非常に良い状況だと思っていますし、シーズンを最高の形で終えたいと願っています。重要なテストがすぐにスタートしますしね。特に後半戦は良い仕事が出来ていると思いますし、ポジティブなムードを維持してバレンシアに向けて進んでいきたいと思います。チャンピオンシップはまだ終わっていませんが年間ランキング3位に向けて良い位置にいると思います。バレンシアの最終戦は楽しみですが作業はまだ多くあります。」
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。