テック3の名エンジニアであるギー・クーロンは、今年素晴らしい成績を残したKTMのRC16について、もともとは車重が重く曲げるのが大変なバイクだったが、今やバラストを積んで最低重量を満たすほどに軽量化されていること、セッティング作業の時間が大幅に軽減されていることなど、2020年に確かな結果を残した背景を語った。
レッドブルKTMテック3 ギー・クーロン「RC16はあらゆる部分が毎年良くなっている」

あらゆる部分が年々良くなっている

ギー・クーロン

「エンジンマネジメントシステムはレースごとに改良されていると言えますが、エンジン自体は同じです。しかしフレームは大きく昨シーズンから変わっています。ボスの指示でオレンジにペイントされた鉄のフレームであることは同じですけどね(笑)今までも良かったサスペンションも改善していますし、エアロダイナミクスも改善していますから、あらゆる部分が毎年良くなってきています。

「特に変化が大きかったシャーシについては、我々のリクエスト通りに改善されています。今までは明らかに重量オーバーだったものが、大幅に最低重量を下回るほどに軽量化されました。そのため現時点ではバラストを積んで最低重量を満たすようにしています。重量の低減自体が大きな効果があることは言うまでもありませんよね。」

セッティング作業の時間が大幅に短縮された

そしてもう1つリクエストしていたのが、セッティング作業を容易にすることです。現時点ではものすごい速さでセッティング変更が出来るようになっています。通常セッション中は大きくセッティング変更をするには時間がかかります。そのため、走行中のセッションでは諦めることも度々あるんです。」
レッドブルKTMテック3 ギー・クーロン「RC16はあらゆる部分が毎年良くなっている」

現時点ではライダーとの打ち合わせをする3分間で色々な作業が出来るようになりました。スイングアームポジションの変更、ステアリングコラムアングルの変更などが、非常に簡単に出来るんです。ですから次のセッションを待つのではなく、次の走行で新しいセッティングで走行出来るわけです。そして、そのセッティングが合っていれば、この恩恵はものすごい効果を発揮します。バイク自体素晴らしいストッピングパワーがありますし、旋回性もトラクションも高い。実に良いバイクだと言えるでしょう。」

2020年にエンジンのトラブルは皆無だった

「以前は非常にフィジカルの強さが求められるバイクでした。はっきり言ってバイクを曲げるのが難しかったんです。2019年シーズンはエンジントラブルで完走出来ないことも何度かありました。しかし、2020年に関してはエンジンのトラブルは皆無です。エンジンの消耗についても考えられる範囲で、しっかりと計算内の摩耗に収まっていました。新しいミシュランタイヤにうまく適応出来たことも大きいですね。」

(Source: tech3)

(Photo courtesy of tech3)