今回の開幕戦はピレリ・アラゴン・ラウンドとなり、ピレリ(Pirelli)が大会のメインスポンサーを務める。これはピレリブランドの国際的な知名度を高めるとともに、ピレリ(Pirelli)がタイヤ開発のプラットフォームとして、最速の市販車で争われる選手権に投資し続けることを意味している。
ピレリ(Pirelli)は開幕戦を迎えるWorldSBKクラスにスタンダードソリューション、複数のデベロップメント・ソリューションを提供する。一方、WorldSSPクラスでは、市場で販売されているタイヤなど、標準的なソリューションのみを提供する。
スペインのモトランド・アラゴンは、かなりアグレッシブなアスファルトが特徴。特にリアタイヤにとっては過酷なトラックだ。また、風の強い日にはコース上に砂が舞い、グリップの低下、タイヤのスリップに繋がる。今回のリアタイヤは、ソフトとミディアムの2種類が用意されており、今大会の気温は2020年8月大会の30℃を大きく下回ることが予想されている。
フロントタイヤは、アグレッシブなアスファルトによる摩耗に加え、メインストレートエンドでの激しいブレーキング、下り坂による負荷が大きく、これに対応することが要求される。同時に高速コーナー、バイクの向き変えが多いことから、高いグリップが要求されるのも特徴だ。
WorldSBKクラス、WorldSSPクラスのタイヤ
WorldSBKクラスでは、新開発のフロントソリューションを含む、フロントとリア4つのソリューションを選択可能だ。フロントタイヤは、スタンダードSC1ソフトコンパウンド、スタンダードSC2ミディアムコンパウンド、2つのデベロップメント・ソリューションから選択できる
このデベロップメント・ソリューションは、2020年のいくつかのレースですでに使用されたことがある、デベロップメント・ソリューションY1231(ソフトコンパウンド)と、スタンダードSC1を進化させた新デベロップメント・ソリューションZ0628(ソフトコンパウンド)だ。
これはスタンダードSC1を進化させたもので、コーナー内、コーナーエントリー時のサポート力を高め、フロントエンドのフィーリングを向上させるために開発された新構造を採用している。
リアタイヤは、2020年シーズンの予選や決勝で使用されたスーパーソフトのスタンダードSCXコンパウンド、ソフトのスタンダードSC0コンパウンド、ミディアムのスタンダードSC1コンパウンドの4種類が用意されており、特に気温が低い朝のテストセッションでは理想的なソリューションと言える。
最後のオプションとしては、2019年にラグナセカで発表されたスーパーポールY0449タイヤだ。ライダーはこのタイヤを使用して、スーパーポール・セッションで最速タイムを目指す。予選位置を改善するための最適なタイヤだ。
WorldSSPカテゴリーでは、フロントに2つ、リアにドライ用ソリューションが用意されており、すべてはスタンダードソリューションだ。フロントには、スタンダードSC1ソフトコンパウンドとスタンダードSC2ミディアムコンパウンドが用意され、リアには、スタンダードSC0ソフトコンパウンド、スタンダードSC1ミディアムコンパウンドが用意されている。
また、悪天候の場合には、全クラスのライダーがレインタイヤとインターミディエイトタイヤを使用可能だ。
(Source: Pirelli)
(Photo courtesy of Pirelli)