バイク自体はKrämer Motorcyclesとの密接な関わりの中で生まれたもので、ユーザーにファクトリーバイクに限りなく近いバイクを提供しつつ、エンジニアによる定期的なレーシングメンテナンスを排することを目標にして開発されている。
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GPスペックの装備
フロントは手作業で組み上げられたWP APEX PRO 7543 サスペンションが使用されており、このサスペンションはMotoGPマシンのRC16のサスペンションを組み上げている部門が手作業で作っている。リアはWP APEX PRO 7746ショックが装備され、プリロード含め、簡単に調整が出来るようになっている。
ホイールはDymag UP7X鍛造アルミホイールが使用され、タイヤはピレリ(Pirelli)のDiablo Superbikeレーシングスリックを使用。タイヤサイズはフロントに120/70R17、リアが180/60R17だ。また、リアタイヤは必要に応じて200/55までのものが使用可能だ。
ブレーキにはbrembo(ブレンボ)Stylemaフロントブレーキキャリパーを使用。ディスクは290mmで、リアは230mmとなる。マスターシリンダーには19RCS CORSA CORTA を採用。このマスターシリンダーは初期の遊び、ダイレクト感を3段階で調整出来ものだ。
フレーム、燃料タンク
フレームは軽量のクロモリスチールを採用した、KTM独特のフレームで、ステアリングヘッドアングルの調整が可能。ホイールベースは1400mmとなる。燃料タンクは取り外しが簡単になっており、容量は16L。特徴はその位置で、タンクがリアサブフレームとシートと一体となっており、マスの集中化に大きく貢献している。
エンジン
エンジン自体は890 DUKE Rのそれと同様ながら、給排気とエンジンマネジメントシステム周りが大きく異なる。専用の特殊なエンジンをあえて使用していないのは、ユーザーが特殊なメンテナンスのことを考えずに済むようにという考えからだ。エンジン自体は889ccで。128馬力。101Nmのトルクを発生する。吸気はTwin Airと共に開発されたもので、エキゾーストはKrämer Motorcyclesが作成したステンレス製、そしてアクラポビッチ製のチタンマフラーと組み合わされている。なお、98デシベルのマフラーは、使用される国によってオーダー時に音量調整が可能とのこと。
コントロールシステム
ダッシュボードはAIM MXS 1.2 RACEダッシュボードを使用しており、データロガー、GPS機能を装備。走行データはAIM RaceStudioで解析が可能で、トラックにおける走行位置、ラップタイム、スロットル開度、回転数、加速度、減速度など含めて解析が可能。
オーダーは7月22日から
プレオーダーは7月22日の中央ヨーロッパ時間16時から開始で、25名の幸運なオーナーは限定のカスタマーイベントの中で、KTMテストチームのダニ・ペドロサ、ミカ・カリオと走行する機会がある。走行するトラックはヘレスで、ここで2人からのプライベートアドバイスを受けることも可能だ。このレーストラックエクスペリエンス参加者は、予備ホイール、ブレーキディスク、前後スタンド、タイヤウォーマー、KTMレースカーペットなどのトラックパッケージを提供される。
(Source: KTM)
(Photo courtesy of KTM)