MotoGP世界選手権はイタリアに戻り、サンマリノでGPが開催される。すべてのMotoGPライダーと密接に仕事をしているbrembo(ブレンボ)の技術者によると、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリは、ブレーキにとっては中程度の難易度のサーキットだ。
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難易度指数において5段階評価では3に該当するが、これは長さ530m以上のストレートセクションがないため、高速域に達するのが難しいため。1周あたりの減速度が100km/hを超えるブレーキングセクションは3つのみで、減速度が160km/hを超えるのは1つだけとなる。
brembo(ブレンボ)とエナジカ
brembo(ブレンボ)は、MotoGP、Moto2、Moto3の全ライダーにキャリパーを供給するだけでなく、今週末に開催されるMotoEワールドカップの最後の2ラウンドでも、18台のエネルジカ・エゴコルサすべてにブレーキシステムを供給している。これらのバイクにはすべて、削り出しのモノブロックフロントキャリパーが装備され、このキャリパーにはチタン製のピストンが搭載されている。
スチールディスクは、直径336mm、厚さ7.1mmのT-Driveで、エネルジカに特別に設計されたもの。さらには削り出しのラジアルマスターシリンダーを搭載しており、レバーにかかる力とブレーキレスポンス、リニアリティを高度で実現するよう設計されており、これらの組み合わせでブレーキシステムを完成させている。
電動モーターサイクルから、誰もが楽しめるカスタマイズパーツまで
brembo(ブレンボ)製キャリパーは、世界で唯一の全電動のストリートファイターであるEva Ribelleや、エネルジカ社製のEva EsseEsse9にも採用されている。また、brembo(ブレンボ)製キャリパーを搭載したもうひとつの電動バイクは、ハーレー・ダビッドソンの「Livewire」だ。この車両はフロントに32mmピストンが4つ、リアに34mmのピストンが2つ搭載されている。
brembo(ブレンボ)は、ネイキッド、ツーリング、カスタム、オフロード、モタードの各モーターサイクル用のブレーキシステムを開発し、それぞれに最適なソリューションを生み出している。また、さらなる性能を求めるカスタマーに向けては、パッド、ディスク、キャリパー、ブレーキマスターシリンダーなど、幅広いアップグレードプログラムを用意している。
スーパーバイクより2.5秒多いブレーキング
ミサノ・ワールド・サーキットのマルコ・シモンチェリでは、MotoGPライダーは1周あたり12回、合計31秒ブレーキを使用するが、これはレース全体の34%に相当する。一方、スーパーバイク世界選手権では、低速での方向転換が多いため、ブレーキシステムは1周あたり9回、28.5秒しか使用されない。
12のブレーキングポイントは、制動距離や制動時間だけでなく、レバーへかかる負荷、減速度に関しても大きく異なっている。しかし、コースの後半で減速度が1.1G以上、制動時間が2.7秒以上のブレーキングポイントは存在しない。
最難関のブレーキングポイントはターン8
ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリにある12のブレーキングセクションのうち、3つはブレーキングの難易度が高く、3つは中程度、残りの6つはさほどブレーキにとって厳しくないポイントだ。
MotoGPで最も過酷なブレーキングセクションはターン8で、バイクは268km/hから79km/hまで加速し、制動時間4.7秒間で189km/hまで減速。ライダーはブレーキレバーに5.9kgの荷重をかけ、減速度は1.5G、制動距離は209mだ。
(Source: Brembo)
(Photo courtesy of Brembo)
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