今週末のオランダGPは、昨年第11戦だったところ、今年は同じ週の開催ながら第8戦の開催となる。オランダの北海のビーチに近いアッセン・サーキットは、モータースポーツの歴史的な開催地で、1955年にTTサーキット・アッセンが建設される以前は、1925年に公道でオランダTTが始まった。モーターサイクル世界選手権は1949年に選手権が創設されて以来、毎年アッセンでレースを開催している。なお、パンデミックの影響で唯一2020年の開催はなかった。

全長4.542kmのサーキットには18のコーナーがあり、右コーナーが12、左コーナーが6となる。2週間前にMotoGPマシンが最高時速370kmを記録したムジェロよりは最高速度は遅いものの、アッセンは “スピードの大聖堂 “の異名を持つ。なお、このニックネームが付けられたのは、超高速コーナーが連続するレイアウトだからだ。

昨年にアッセンで樹立された記録は3つで、Ducatiのフランチェスコ・バニャイアは1分31秒504を記録してサーキットのオールタイムラップレコードを更新した。アレイシ・エスパルガロは1分32秒500のレースラップレコードを記録、2021年より10秒近く速い40分25秒205(平均時速175.297km)で終了した。なお、2022年はファビオ・クアルタラロが優勝している。[adchord]

ピエロ・タラマッソ

「先週のドイツと同様に天候は頻繁に変化するため、予想するのは非常に難しいです。アッセンはザクセンリンクよりもさらに北に位置し、海からそう遠くないため、気温の変化、雨が降る可能性があり、風もあります。このコースは2020年に再舗装されたため、データとしてはゼロからのスタートとなっています。」

「今年は、昨シーズンに収集したデータのおかげで、ライダーとチームに最適な種類のタイヤを決定することが出来ました。リアタイヤ(左右非対称)は、ライダーはソフトとミディアムのコンパウンドを使用することが可能です。フロントタイヤ(左右対称タイヤ)については、通常のソフトとミディアムに加え、新たにハードコンパウンドを投入します。」

「このハードタイヤは新しいタイヤ構造ではなく、2022年に開発を開始し、セパン(マレーシア)とポルティマオ(ポルトガル)テストで検証した新しいコンパウンドです。このコンパウンドはすでにアルゼンチン、アメリカで使用されており、アッセンでも適合すると考えています。」

(Photo courtesy of michelin)