MotoGPはフランスGPに向けて、25年連続でル・マンで開催されるイベントに備えている。現行レイアウトは2002年から使用されているが、2002年の500ccクラスのポールポジションは、Moto2の最高記録よりも0.3秒遅かった。

コースデータ

MotoGPライダーたちと密接に協力するブレンボ技術者によると、全長4.19kmのブガッティ・サーキットはブレーキに大きな負荷のかかるサーキットで、1から6の難易度スケールで「4」に該当する。10のブレーキポイントのうち8つが「ハード」か「ミディアム」に分類され、そのうち4つは各ポイントで4秒以上、165メートル以上の制動距離を必要とする。

耐久レースとの共通点

先月、ブガッティ・サーキットで開催された「ル・マン24時間耐久レース」では、ヨシムラSERTモチュールのスズキが、ブレンボのブレーキコンポーネントを搭載し、過去3年間で2回目の優勝を果たした。この耐久レースの45回大会で、ブレンボは、MotoGPの経験から得た技術を取り入れ、キャリパー本体に冷却フィンを装備したGP4-エンデュランスキャリパーを初めて導入した。

MotoGPクラスと耐久世界選手権で使用されるキャリパーに共通するもう一つの要素が「クイックカップリング」だ。雄部と雌部が即座にかみ合うため、メカニックはキャリパー交換の際にボルトとワッシャーを緩めたり締め直したりする必要がなく、貴重な数秒を節約できる。

最難関のターン

ブガッティ・サーキットで最もブレーキに負荷がかかるのはターン9だ。MotoGPバイクは時速305kmから時速102kmに4.5秒で減速し、236メートルを走行する。ライダーは6.3kgの荷重をブレーキレバーにかけ、1.5gの減速Gが発生する。ブレンボのブレーキフルード圧は最大13.4バールに達し、カーボンディスクの温度は680°Cに達する。

(Photo courtesy of brembo)