ミサノ、マンダリカでの連戦を経て、MotoGPはツインリンクもてぎへと移動。日本の山間部に位置するこのサーキットは、ホンダが所有する施設で、毎年のように不安定な天候が選手たちを苦しめることで知られている。2022年と2023年のグランプリでは、風や霧、雨がレースウィークエンドに登場し、厳しいコンディションの中での戦いが繰り広げられた。気温も15℃から30℃まで大きく変動することがあり、ミシュランのエンジニアたちはこれらの変動要素を踏まえてタイヤパッケージを構成している。

ピエロ・タラマッソ(ミシュラン二輪競技マネージャー)

「日本の多くのファンと同じように、私たちもここもてぎに戻ってくるのがいつも楽しみです。非常に多様で要求の高いサーキットで、特に加速区間が多く、後輪にかかる負担が大きいです。さらに、ハードブレーキングが多いため、前輪にも大きなストレスがかかります。」

「このコースレイアウトは、いわゆる“ストップ&ゴー”で、ペースの変化が多く、タイヤにとっては厳しい挑戦です。また、コーナーが連続するため、バイクの重量移動をうまく処理し、ライダーに自信を与える必要があります。我々のタイヤは、安定性を提供し、トラクションやグリップ、コンシステンシーの面で全ての要求を満たすよう設計されています。」

「2024年のコンパウンド開発で温度管理にも力を入れており、パートナー全員が満足できるはずです。過去のデータに基づき、予測されるコンディションに対応するためのタイヤを選定しました。」

日本GPのタイヤ選択

ミシュランは、フロントには3つの対称コンパウンド(ソフト、ミディアム、ハード)を提供し、リアには2つの非対称コンパウンド(ソフト、ミディアム)を用意している。右側のショルダー部分は、このサーキットの8つの右コーナーと6つの左コーナーに対応するため強化されている。また、雨天時にはMICHELIN Power Rainタイヤ(ソフト、ミディアム)も提供され、こちらも右側が強化されている。

コースレコード

2023年の予選では、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が1分43秒198のオールタイムサーキットラップレコードを樹立し、ホルヘ・ロレンソが2015年に記録したタイムを0.6秒更新した。

レース最速ラップ記録は2022年にジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボチーム)が記録した1分45秒198で、レース全体のタイムリファレンスは2014年に記録された42分21秒259で、2023年のレースは大雨により12周で中断されている。

(Photo courtesy of michelin)