Ducatiにとって93回目の優勝をかけたレースとなった。ペナルティーで5番手スタートとなったフランチェスコ・バニャイアだったが、アウト側を選択したスタートで、ターン1後の切り返しで即座にトップに立つと、そのまま後続を全く寄せ付けずに優勝。イタリア建国記念日にまとったスペシャルカラーでの勝利となった。

2位はチームメイトのエネア・バスティアニーニ。一時はマルケスに抜かれて表彰台圏外となったものの、その後は彼の得意の追い上げでマルクをかわし、2位にホルヘ・マルティンを最終ラップにオーバーテイクして、DucatiホームでDucatiファクトリー1、2を達成した。

3位はホルヘ・マルティン。終盤はペッコに一時的に迫ったものの、エネア・バスティアニーニに抜かれて3位でレースを終えた。

4位のマルク・マルケスは最終コーナーの立ち上がりのストレート事にリアから煙を吹いており、サイモン・クラファーによると、おそらくはリアライドハイトデバイスの何らかの不具合で、加速時にリアライドハイトデバイスを作動させた際、本来の位置よりもデバイスが入り過ぎてしまい、何かがタイヤと接触しているのではないか?とのことだった。

最終コーナーからの立ち上がり加速はもちろん、リアタイヤのライフにも影響が出る可能性が語られており、マルケスは最後はエネアに抜かれた後はペースを上げることが出来ず、最後は苦戦していたようだったが、このトラブルの影響の可能性が高い。

5位はアコスタ。序盤は執拗にマルケスに迫っていたが、その中で見せたタイトな走行ラインは他の選手とは異なるものだった。6位フランコ・モルビデッリ、7位ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、8位マーべリック・ビニャーレス、9位アレックス・マルケス、10位ブラッド・ビンダーとなった。

優勝フランチェスコ・バニャイア

「最高ですね。5位からのスタートですが、スタート後にアウトから攻めて完璧な形でした。プッシュを続ける中でリアタイヤの温存は大変でした。この素晴らしい週末での優勝は最高ですし、エネアの素晴らしいレースも嬉しいですね。ムジェロありがとう。」

2位エネア・バスティアニーニ

「難しい時期を経ての表彰台は嬉しいです。問題をしっかりと解決して、今日は死にものぐるいでプッシュしました。マルクに抜かれた後に”この先プッシュしていかねば”という気持ちでプッシュしていきました。最終ラップにホルヘが見えたので最終ラップで仕掛けました。この結果を1週間前になくなった愛犬に捧げます。」

3位ホルヘ・マルティン

「ラストラップはフラストレーションが溜まる結果です。ペース面では昨日から大きく進歩してペッコを追うことが出来ました。最後はペッコを抜けると思っていたんですが、限界だったので最終ラップまでタイヤを温存しようと思っていたんです。アッセンでは力強く戻ってきます。」

イタリアGP 決勝レース結果

順位ゼッケンライダー名メーカータイム
1位1フランチェスコ・バニャイアDUCATI40’51.385
2位23エネア・バスティアニーニDUCATI40’52.184
3位89ホルヘ・マルティンDUCATI40’52.309
4位93マルク・マルケスDUCATI40’53.449
5位31ペドロ・アコスタGASGAS40’58.886
6位21フランコ・モルビデッリDUCATI41’01.275
7位49ファビオ・ディ・ジャンアントニオDUCATI41’01.461
8位12マーべリック・ビニャーレスAPRILIA41’03.068
9位73アレックス・マルケスDUCATI41’04.920
10位33ブラッド・ビンダーKTM41’07.286
11位41アレイシ・エスパルガロAPRILIA41’10.567
12位25ラウル・フェルナンデスAPRILIA41’11.692
13位72マルコ・ベッツェッキDUCATI41’11.731
14位88ミゲル・オリヴェイラAPRILIA41’14.677
15位42アレックス・リンスYAMAHA41’14.998
16位43ジャック・ミラーKTM41’19.802
17位44ポル・エスパルガロGASGAS41’20.163
18位20ファビオ・クアルタラロYAMAHA41’22.007
19位5ヨハン・ザルコHONDA41’22.842
20位10ルカ・マリーニHONDA41’23.695
21位32ロレンソ・サヴァドーリAPRILIA41’38.109