チームに捧げる勝利で自信を深める

フランチェスコ・バニャイアは、勝利をチームに捧げるとし、感謝の気持ちを表した。ウォームアップ後にチームと問題点を徹底的に検討し、特にブレーキングとコーナリングエントリーのフィーリングに改善が見られたと語る。マレーシアは自分たちに合ったトラックだとして、スプリントと決勝の改善にも意欲を見せた。

フランチェスコ・バニャイア

「本当に誇りに思いますし嬉しい勝利です。この勝利はチームに捧げます。ウォームアップの後にチームと何がおかしいのかを懸命に考えていたんです。ブレーキングでタイムを失っていましたし、コーナリングのエントリーのフィーリングに不満がありました。説明した内容をチームがしっかりと解釈してくれました。タイトル争いの差は17ポイントになりましたし、メンタル面の自信の意味で良かったですね。マレーシアは自分達に合っているトラックですからスプリントの内容を改善したいと思いますし、日曜の結果も改善していきたいですね。」

「ウェットコンディションではいまいち自信がなくて優勝出来ずにいました。昨年の日本ではフィーリングがあった状況で2位、アルゼンチンでは2位走行中に転倒していますが、雨のレースの内容は良くなっているんです。マルクとウェットコンディションで戦うのは簡単ではありませんが、皆の前でポイントを獲得することが重要でした。」

「自分の強みはけして諦めないことと、チームの仕事、自分が自宅でハードにトレーニングしていることを信じていることです。チャンスがある限りはけして諦めませんし、常に100%で挑んでいます。」

「今日は雨音で目覚めました。ただこの状況は逆にチャンスかもしれないと思っていました。加えて今朝のウォームアップは非常に役立ちましたし、そこで加えた変更が良い変更だったと、スタート後のターン3で感じました。20ポイントで追う状況は容易ではありませんから、今日はあらゆる箇所でいかなるミスもしないように注意して走行していました。今日はフロントを失うわけにはいきませんでしたから慎重に走行していたんです。この優勝で得たのは5ポイントに過ぎませんが本当に嬉しいですね。」

「マルクの転倒を知ったのはターン9の出口です。あそこには大きなスクリーンがあるので彼の転倒がわかりました。彼の転倒でホルヘとの差が小さくなるわけですから、彼の転倒がわかった時は”クソっ”と思いましたよ。マルクのほうがスピードがありましたが、自分は彼と優勝争いが出来るポテンシャルがあると思っていました。0.2秒速いペースで走行していましたし、かなりプッシュしてもいました。非常にリスクが有る状況でしたが、ポイントを挽回するには他に方法がない状況でした。」

「今日はターン12でのブレーキングが非常に良かったですね。マルクを前に行かせないようにするにはターン12のブレーキングが非常に重要だとわかっていました。ターン1からの立ち上がりは非常に良い事がわかっていたので、マルクの接近がわかるたびにターン12のブレーキングでプッシュしていました。それにあのコーナーは90度コーナーですから、イン側に入られたとしても立ち上がりで抜き返すことが出来ますからね。」

「週末からセクター1はフィーリングが良かったんです。ターン1の縁石を使うと立ち上がりのトラクションが高まることがわかってから、ここでさらにギャップを広げることが出来ました。セクター3はマルクのほうが速かったので、セクター1、2で可能な限り失うことが無いようにしてセクター3に挑みました。セクター4は両者とも似たような状況でしたね。」

(Photo courtesy of Ducati)