今日のペッコを追うのはリスクが高すぎた

ホルヘ・マルティンは、激戦のレースを振り返り、フランチェスコ・バニャイアとの接戦が自らの成長に繋がっていると語った。3周で11回ものオーバーテイクが繰り広げられた展開は「今までにない接近戦」とマルティンは振り返り、ミディアムフロントの選択が功を奏したと評価した。最終戦バルセロナではファンの声援が大きな力になるとマルティンは地元スペインでの戦いに自信を見せた。スペインとチームのためにタイトルを目指したいと語り、最終戦に向けての集中を高めている。

ホルヘ・マルティン

「本当に楽しいレースが出来ました。ペッコが素晴らしいレベルで走行するからこそ、自分も成長出来ています。ここまで接近したバトルはいままで2人で行ったことはありませんでした。3周で11回のオーバーテイクという凄い内容でした。ミディアムフロントは最初の数周はギャンブルでしたけど、良い選択だったと思います。」

「ペッコのブレーキングは本当に深いですから、彼を抜くのは至難の技ですが、なんとか前に出ることができました。なんとか1周フルラップ、彼の前で走行出来ていたなら、すべてが少し変わっていたかもしれません。今日のペッコのペースは素晴らしく、彼を追うのはリスクが高すぎました。良いペースでペッコに少し追いつける瞬間もありましたけどターン9でミスをして、自分に”もう十分だ“と言い聞かせました。それに今日はマルクが転倒した後にリラックスしすぎたのもあるでしょうね。」

「バルセロナは自分達にとって良いトラックで、ペッコは日曜日に優勝もしています。ただ自分も良い走りをしていて足りないものも理解しています。しかしスペインでレースが出来るのは嬉しいことですね。多くのファンの声援を楽しみにしています。今日もまたスペインの人々にとってはつらい1日ですから、この表彰台を捧げたいと思います。スペイン、そしてチーム、周りにいる人達のためにチャンピオンシップで優勝したいですね。」

「今日は自分にとってミディアムが最適でした。今週末を通じてベストタイヤでしたし、誰かの後ろで走行したとしても悪くないと思っていました。グリッドではペッコがタイヤを入れ替える戦略を見せていましたが、自分はミディアムを使用すると決めていました。赤旗の影響はなくて、ペッコにアタックすることを決めていました。ペッコがスローダウンした際は赤旗見えていなくて、彼がその後トラック外を見ていたので、赤旗だと気づきました。」

「ペッコのことは2015年から仲が良かったです。昔のような関係性ではありませんが、いい関係を保っています。今日も素晴らしい歴史に残るようなバトルが出来たと思いますが、レースが終われば互いにそれを振り返ることが出来ますし、敵になる必要はないと思います。こうした関係が続いていけばと思っています。」

「最終戦に向けての自信は変わりません。今週末に挑む気持ちと何も変わりません。しかし今回はペッコの走りは素晴らしかったです。今回はまたしっかりとポイントを獲得出来ましたが、すべてが終わるまで集中していきます。」

「自分にとってはバルセロナ、バレンシアにあまりパフォーマンス上の違いはありません。バレンシアのほうがトリッキーではありますし、11月のレースですから、雨、風の可能性もあるでしょう。ミシュランが素晴らしいタイヤを用意してくれることを願っています。」

(Photo courtesy of michelin)