Ducatiから1000台限定のナンバリングモデルとして登場した「パニガーレ V4 トリコローレ」は、トラック性能を向上させる新たなパーツと、ユニークなカラーリングを備えたスペシャルバージョンだ。
2024年12月8日、マイアミにて発表された「パニガーレ V4 トリコローレ」は、「メイド・イン・イタリー」とDucatiの歴史を讃えるモデル。この限定バイクは、1984年に登場した「750 F1」のリバイバルであり、ボルゴ・パニガーレが生み出した現代スーパースポーツの始まりを象徴している。このトリコローレカラーは、1988年の「851デスモクアトロ」以降、Ducatiのスーパーバイクにおける最上級モデルの象徴として受け継がれてきた。
デザインと技術的特徴
「パニガーレ V4 トリコローレ」のデザインは、アルド・ドルーディとDucatiスタイルセンターの協力により生み出された非対称のカラーリングが特徴。イタリア国旗を象徴する白、赤、緑の色に、勝利を象徴するチェッカーフラッグの黒と白を組み合わせたデザインが施されている。また、前後のカウルには「1番」のゼッケンが描かれ、Ducatiのレーシングモデルの伝統を彷彿とさせる。
2025年型の「パニガーレ V4」をベースにしており、空力デザイン、シャシー、電子制御技術における進化が盛り込まれており、特に「Ducati Vehicle Observer (DVO)」や「Race eCBS」といった先進的な電子システムが搭載されている。
パフォーマンスを追求した装備
このモデルには初めてカーボンファイバー製ホイールが採用され、フロントとリアの慣性モーメントをそれぞれ12%、19%削減。ブレーキング性能を強化する「Front Brake Pro」システムも初採用されており、338.5 mm径のベンチレーテッドディスクと高性能ブレンボキャリパーが組み合わされている。
さらに、ドライクラッチや調整可能なアルミ削り出しフットペグ、専用のGPSモジュールなど、トラック走行を意識した装備が満載だ。トラック用のオプションパーツも付属しており、アルミ製レーシングタンクキャップやカーボン製クラッチカバーなどが含まれる。
コレクターズアイテムとしての価値
このモデルは、アルミ削り出しのステアリングプレートにモデル名とシリアルナンバーが刻印され、専用の認定書とバイクカバーが付属している。また、専用デザインのヘルメットやジャケットもオーナー向けに販売され、バイクとの調和を図ったトータルデザインが魅力だ。
スペック
- エンジン:デスモセディチ・ストラダーレ 1,103cc
- 最大出力:216馬力(13,500rpm)
- 最大トルク:120.9Nm(11,250rpm)
- 車重(燃料なし):188kg
- オーリンズ製電子制御サスペンション(DES 3.0)
- カーボンファイバーリムとフロントブレーキPROシステム
ギャラリー
(Photo courtesy of Ducati)