ダカールラリー2025第5ステージでは、モンスターエナジー・ホンダHRCのライダーたちが、厳しいマラソンステージを戦い抜いた。昨日のアウラビバークではチームの支援がなく、ライダーたちは各自30分間でHonda CRF450 RALLYの整備を行い、本日の428kmのスペシャルステージに挑んだ。変化に富む地形やタイヤの消耗が成績に大きく影響する中、全員が無事にハーイルに到着した。

トシャ・シャレイナ:ミスを乗り越え総合首位に迫る

トシャ・シャレイナは昨日の終盤でペースを落とし、今日は2番手スタートを選択したが、序盤にナビゲーションミスでコースを外れた。それでも集中力を取り戻し、先頭グループに追いつき走行を続けた結果、ダカール総合首位との差を6分24秒縮め、現在7分2秒差の総合2位に浮上した。

アドリアン・ヴァン・ベヴェレン:素早い適応力で2位フィニッシュ

アドリアン・ヴァン・ベヴェレンは、序盤の高速セクションから砂地のエリアに至るまで巧みに対応。50kmの岩場区間ではタイヤを守りつつ走行したが、ステージ優勝を目前にペナルティで2位となった。それでも総合順位で4位を堅持している。

リッキー・ブラベック:チャンピオンの底力を発揮

リッキー・ブラベックは昨日の遅れを取り戻し、今日のステージを5位でフィニッシュ。総合6位ながら、精神的疲労を感じつつも着実にタイム差を縮めている。来週の終盤に向けてさらなる追い上げが期待される。

スカイラー・ハウズ:ナビゲーションの課題を克服

スカイラー・ハウズは6位でフィニッシュ。砂地で他のライダーのトラックに頼った結果、谷間でルートを外れて6分をロスしたが、給油後はミスを減らしタイムを挽回。総合順位5位をキープした。

パブロ・キンタニリャ:苦しいマラソンステージを乗り越える

パブロ・キンタニリャはリズムを掴むのに苦戦しながらも、9位でフィニッシュ。総合8位で明日の休息日を迎え、後半戦への準備を整える。

総括と次の展望

チームマネージャーのルベン・ファリアは、初週の結果が予想を下回るとしつつも、全員が健闘したと評価。休息日を挟み、2週目の戦いに全力を注ぐ意向を示した。ライダーたちは、最後のステージであるシュバイタへの道のりに向けて準備を整える。

ライダーコメント

トシャ・シャレイナ(総合2位)

「今日はマラソンステージの2日目でした。序盤でナビゲーションミスをしましたが、ナチョ・コルネホとアドリアンと一緒に走ることができ、サンダースにも追いつけました。400kmの厳しいナビゲーションがありましたが、タイムロスを最小限に抑えることができました。休息日を楽しみ、次に備えます。」

アドリアン・ヴァン・ベヴェレン(総合4位)

「昨日と今日で良い走りができて満足しています。序盤は非常に厳しい状況でしたが、全力を尽くしました。この努力が最終的に報われることを期待しています。」

リッキー・ブラベック(総合6位)

「自分の走りには満足していますが、結果が伴わないのがもどかしいです。精神的に厳しい部分もありますが、休息日を経て、来週に向けて全力を尽くします。」

スカイラー・ハウズ(総合5位)

「今日は序盤でナビゲーションミスがありましたが、給油後はなんとか持ち直しました。トラックを頼りすぎないよう、次はさらに集中していきます。」

パブロ・キンタニリャ(総合8位)

「今回のマラソンステージは非常に厳しかったです。良いリズムを見つけられませんでしたが、まだ多くのステージが残っています。一日一日を全力で挑み続けます。」

ステージ5結果

1位:ルシアーノ・ベナビデス(KTM)
2位:アドリアン・ヴァン・ベヴェレン(ホンダ) +0:47
5位:リッキー・ブラベック(ホンダ) +3:30

総合順位(ステージ5終了時点)

1位:ダニエル・サンダース(KTM)
2位:トシャ・シャレイナ(ホンダ) +7:02
4位:アドリアン・ヴァン・ベヴェレン(ホンダ) +18:31
5位:スカイラー・ハウズ(ホンダ) +19:59