Monster Energy Yamaha MotoGPチームは、2025年MotoGP世界選手権第8戦の舞台となるスペイン・アラゴンへと向かった。1週間のインターバルを経て、ファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスは、MotorLandアラゴンでの戦いに向けて準備を整えている。
現在ランキング8位のファビオ・クアルタラロは、アラゴンでの厳しい戦いを予想しながらも、前戦までの勢いを維持し、更なる結果を狙う。過去のアラゴン戦での最高成績は2019年の5位。難所ではあるが、果敢に挑戦する姿勢を崩していない。
一方、ランキング17位のアレックス・リンスは巻き返しを誓う。アラゴンではMoto3で2013年に優勝、Moto2で2015年に2位、MotoGPでは2020年に優勝と2位を記録しており、実績あるコースへの帰還となる。MotorLandアラゴンは2010年にカレンダー入り。2023年は一時外れたが、2024年から再び組み込まれている。全長5.1km、左10・右7の計17コーナーと、968mの最長ストレートを持つ高速レイアウトが特徴だ。
さらに今週末は、アウグスト・フェルナンデスがワイルドカード参戦し、ヤマハファクトリーレーシングテストチームから出走する。6月9日(月)に行われるアラゴンテストにも参加し、マシン開発の一環を担う。

マッシモ・メレガリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP チームディレクター)
「イギリスGPはファビオとチームにとって感情的な終わり方となり、この1週間のブレイクは我々にとって大事な休息と振り返りの時間になりました。MotorLandアラゴンは、ヤマハにとって『得意なサーキット』ではありませんが、それだけにマシンの進化を見極めるのに適しています。これまでのレースで見せた前進が本物かを、ここでのパフォーマンスで確認できるでしょう。今大会はテストチームも帯同しているので、マシン開発に向けた重要なデータ収集を進めます。また月曜のIRTAテストでも評価を継続していきます。」
ファビオ・クアルタラロ
「イギリスGPは自分たちの望んだ結果にはなりませんでしたし、本当に悔しい思いをしました。自分だけでなく、チーム、エンジニア、ファンにとっても同じです。ただ、レースで大きなリードを築いていたように、ポジティブな部分もありましたし、自分の速さも証明できました。今週末も全力で臨みます。アラゴンは自分にとって簡単なサーキットではありませんが、100%の力を出し切って、再びトップ争いができるチャンスを掴みたいと思います。」
アレックス・リンス
「2025年シーズンもおよそ3分の1が終わりました。少しずつ改善はしていますが、まだまだ目標には届いていません。アラゴンは決して簡単なサーキットではないですが、自分たちは前向きな姿勢と向上心を持って今大会に臨みます。昨年はここで良いレースができましたし、前回の結果を上回れるよう努力します。」
(Photo courtesy of yamaha)