2025年MotoGP第13戦オーストリアGPにて、ホンダHRCカストロール・チームが夏休みを終えて再始動する。ルカ・マリーニとジョアン・ミルは、シーズン後半の巻き返しを誓い、スピールベルクのレッドブル・リンクに挑む。

今回の一戦は、今季残り10戦のうち5戦が連戦という厳しいカレンダーの幕開けでもある。レッドブル・リンクは全長4.35km、コーナー数11の一見シンプルなレイアウトながら、激しいブレーキングと強烈な加速が求められる“ストップ&ゴー”特性の難コース。ここでは過去にも名勝負が繰り広げられてきた。

ルカ・マリーニは、開幕から全戦でポイント獲得を続ける唯一のライダーとして安定した成績を残しており、上位10位以内を目指しての戦いが続く。3週間の休養とトレーニングで体調を整え、ホンダRC213Vのさらなるパフォーマンス発揮を狙う。

一方、チームメイトのジョアン・ミルは、後方に沈むランキングからの浮上が課題だ。2020年と2021年にスピールベルクで2位表彰台を獲得した実績もあり、このレイアウトとの相性は悪くない。前半戦の不運を断ち切り、チームとともに再浮上を狙う。

オーストリアGP終了後は、そのまま新設のハンガリーGP(バラトン・パーク)へ移動となり、技術的なレイアウトが待ち構える。ホンダにとって連戦初戦は重要な試金石だ。

ルカ・マリーニ

「自分はこの3週間でしっかりと回復できて、今はとても調子がいいです。シーズン後半はもう制限なく進めていけると思います。オーストリアは重いブレーキングと加速が特徴的な、とても特殊なサーキットです。アップグレード後の全体の位置づけを確認するには絶好の場になるでしょう。チームのみんなに会うのも楽しみですし、ホンダRC213Vをさらに前進させるためにエンジニアとともにプッシュしていきたいです。」

ジョアン・ミル

「この休みの間にリフレッシュし、トレーニングにも集中できました。今年の前半は厳しい展開が多かったですが、今から年末までのインテンシブな戦いに向けて準備は万全です。2024年も後半で調子を上げられたので、今年も同じようにチーム全体で力を発揮したいと思います。不運が続いた場面もありましたが、実力はしっかり見せられていたので、これからはそれを結果に結びつける時です。」