2026年の世界ラリーレイド選手権(W2RC)開幕を目前に控え、Monster Energy Honda HRCが新シーズンに向けたチーム体制を発表した。今季の幕開けは、世界最高峰のラリーレイドであるダカール・ラリー。過酷な自然環境の中で繰り広げられる全5戦の激戦が、世界中のトップライダーとマシンに試練を課す。






2026年 W2RCカレンダー(全5戦)
- ダカール・ラリー
- BPアルティメット・ラリーレイド・ポルトガル
- デサフィオ・ルタ40(アルゼンチン)
- ラリー・デュ・モロッコ
- アブダビ・デザート・チャレンジ
鉄壁のライダー布陣で挑むMonster Energy Honda HRC
Monster Energy Honda HRCは、2026年も実績と結束力に優れたライダー陣を継続起用。安定したチーム構成のもと、4人の世界トップクラスのライダーが勝利を狙う。
- リッキー・ブラベック
- トシャ・シャレイナ
- アドリアン・ヴァン・ベヴェレン
- スカイラー・ハウズ
リッキー・ブラベック
「来季は自分にとって非常に重要な意味を持ちます。今年はダカール後に方向性を整えて努力を重ね、毎戦で着実に改善を図ってきました。2026年シーズンに向けての準備は順調で、HRCとともに11回目のダカールに臨めることを楽しみにしています。チーム全員が健康で、素晴らしいスタートを切れるはずです。」
「個人的には、モロッコラリー2024での怪我によって2025年のダカールでは大きく出遅れ、多くのトレーニング時間と準備を失いました。今季は健康を維持できたので、来季はこれまでで一番良い状態で臨めます。Monster Energy Honda HRCと共にシーズンを迎えられることに感謝しています。このチームは絶対に諦めないし、自分も同じです」
スカイラー・ハウズ
「今年のダカールは非常に楽しみです。エンプティ・クォーター(ルブアルハリ砂漠)には行きませんが、その分新たなエリアで新しい課題に直面することになります。例年通り厳しいレースになると思いますが、チーム全体で取り組んできた努力を発揮する場として期待しています。]
「ポルトガル戦は天候に左右されやすいですが、毎年走っていて楽しい大会です。アルゼンチンに戻ることにもワクワクしています。ファンの情熱が素晴らしく、現地の雰囲気は特別です。個人的にはもう少し砂漠を走って、滑りやすい路面が少ない展開を望んでいます。」
「モロッコ戦は新たな主催者のもとで開催されますが、内容が大きく変わるかもしれませんし、これまでと同様かもしれません。いずれにせよ、常に最高のレースの一つです。シーズンをアブダビの砂丘で締めくくるのは素晴らしい形だと思います。2026年は素晴らしいシーズンになると確信しています。トレーニングもチームワークも止まることはなく、年間を通して全力でプッシュしていきます」
アドリアン・ヴァン・ベヴェレン
「今の自分の状態にはとても満足しています。今年は多くのトレーニングを積み、ポルトガルでの大きなクラッシュからも回復しました。2026年のダカールに向けて準備は万端です。今、自分のキャリアで最も充実した瞬間にあり、このチャンスを最大限に活かしたいです。」
「毎年、このレースにはより慣れてきており、どんな戦略を取るべきかもわかっています。冷静に、しかし強いモチベーションを持って臨みます。チームにもとても満足していますし、子供の頃からの夢を実現できていることに心から感謝しています」
トシャ・シャレイナ
「2026年シーズンに向けてとてもモチベーションが高まっています。ダカールが最大のレースであることは皆理解しており、チーム全体で最高の準備を整えるために努力してきました。モロッコでの勝利は、自分たちの士気をさらに高めてくれました。」
「2026年はスケジュールに変化があり、世界選手権第2戦がポルトガル/スペインでの開催となります。これはダカール後の“砂漠離れ”という意味でも良い切り替えになり、地元開催でもあるのでポジティブな変更だと思います。」
「ルタ40もアルゼンチンに戻ってきますし、現地の温かさにまた触れられるのは大きな励みです。総じて、自分たちはベストを尽くす準備ができており、優勝を目指して全力で戦います」
マシン開発も着実に進化:CRF450 RALLY
Monster Energy Honda HRCの戦闘機CRF450 RALLYは、今季さらなる進化を遂げている。砂丘から岩場、テクニカルなSSまであらゆる地形に対応すべく、パフォーマンスと信頼性の向上を図った。サウジアラビアの過酷な砂、モロッコの岩道、ポルトガルとアルゼンチンの複雑なルートにも対応可能なマシンへと磨き上げられている。
Monster Energyとの強固なパートナーシップ
2017年から続くMonster Energyとのタイトルスポンサー契約は、パフォーマンス、革新、勝利への執念という共通の理念のもとに結ばれてきた。このパートナーシップは、現代W2RCにおける最も成功した連携の一つとなっている。
ルーベン・ファリア(チームGM)
「ダカールが目前に迫る中、チームは大きな熱意を持って準備を進めています。モロッコでのトシャの勝利で勢いがつきましたし、ライダーたちは肉体的にも精神的にも過酷なダカールに備えています。」
「今回はヤンブからスタートし、13日後に再びヤンブでフィニッシュします。今年はエンプティ・クォーターには行きませんが、走行距離が長く、何が起こるかわからない厳しい戦いになるでしょう。現在は最終調整段階にあり、新たなダカールへの挑戦に胸を高鳴らせています」

中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。



