
2026年プレシーズンテストの舞台ブリーラムで初日が終了した。タイでのトップタイムを刻んだのは、2025年ランキング2位のアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)。1分29秒262を記録し、初日のタイムシート最上位に立った。わずか0.129秒差の2番手には、2度の転倒を喫しながらも王者マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)が続いた。3番手はフランコ・モルビデリ(ペルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)。アプリリア・レーシングのマルコ・ベッツェッキを0.011秒上回った。さらにヨハン・ザルコ(CASTROLホンダLCR)も0.005秒差で迫り、3番手争いは僅差となった。
Ducati
アレックス・マルケスは引き続きエアロパッケージの比較作業を進めながらトップタイムをマーク。負傷離脱中のフェルミン・アルデゲルに代わりミケーレ・ピロが代役参戦し、トップから3.3秒差ながら貴重な走行距離を重ねた。
セパンでの好調とは対照的に、マルク・マルケスの初日は波乱含みだった。最終コーナーで縁石上のブレーキング中に高速転倒を喫し、さらに5コーナーでも小さな転倒を記録。いずれも大事には至らなかったが、午前中はグラベルとピットを行き来する展開となった。それでも終盤に巻き返し、総合2番手で締めくくるあたりは王者の真骨頂だ。
チームメイトのフランチェスコ・バニャイアは12番手。順位こそ上位ではないが、プレシーズンを通じてポジティブな手応えを維持している。2025年仕様と2024年仕様のエアロ比較、さらには2025年型の細部バリエーションも検証。決断まで残り1日となった。
ペルタミナ・エンデューロVR46勢では、ファビオ・ディ・ジャンアントニオが終日トップ3圏内で存在感を示した一方、終盤20分で一気に順位を上げたのがモルビデリ。チェッカー時点で3番手に食い込み、セパンでの速さを再現した。ディ・ジャンアントニオは9番手。両者ともテストを通じて安定した速さを示しており、シーズン開幕に向けて期待が高まる。
アプリリア
パドック内で注目を集めるアプリリアの好調はブリーラムでも継続。ベッツェッキが4番手を確保した。ホルヘ・マルティンはブリーラムで初めてRS-GPを走らせながらも、トップから0.4秒未満差の13番手。ベッツェッキはピットへ戻る途中で軽い転倒を喫したが問題なし。セパンで導入された最新リアエアロに加え、ライダーの脚部周辺へ気流を導く新ダクトもテストした。
トラックハウスのラウル・フェルナンデスも同仕様のリアエアロを使用。2025年オーストラリアGPウイナーは終盤にタイムを伸ばし、一時トップ3入りを果たす走りで最終的に6番手。チームメイトの小椋藍は、昨年MotoGPデビュー戦で自己最高位を記録したブリーラムを好むが、今回は#25に及ばず。昨季バレンシア仕様との比較テストを行い方向性を確認した。初日は15番手。最終日にさらなる前進が期待される。
ホンダ
ホンダ勢を牽引したのはザルコ。渾身のアタックで5番手に浮上し、トップから0.205秒差に迫った。ディオゴ・モレイラは新天地での適応を続ける。高速コーナー攻略が鍵だと語り、酷暑の中で20番手。データを分析し改善を図る。
テクニカルトラブルで1台体制となったジョアン・ミル(ホンダHRC CASTROL)も健闘し7番手。ホンダの進歩を裏付けた。
KTM
KTM勢最上位はマーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)の8番手。セパンで初投入された小型化エアロを使用した。エネア・バスティアニーニは16番手。ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)は10番手で初日を終えた。ペドロ・アコスタは終盤に新エアロへ変更。KTM勢3番手の13番手で初日を終えた。
ヤマハ
V4プロジェクトを進めるヤマハは適応段階が続く。ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)が17番手で最上位。トップから1秒強差。トプラック・ラズガットリオグルはハンドルとシート形状を改良し21番手。車高制限の影響でリアウイングは非装着。長身ライダーにとってエルゴノミクスは重要課題だ。
ファビオ・クアルタラロにとっては厳しい一日となった。マシンパフォーマンスに不満を示し、複数のシャシーや最新スイングアームをテスト。アレックス・リンスはわずか0.1秒未満差で続いたが、両者とも最新エアロを使用し18番手、19番手にとどまった。残る1日で最適解を見いだす必要がある。
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近DucatiモンスターS4Rに乗り換えました。