ブリーラムテスト2日目 ベッツェッキがラップレコード更新 小椋藍2番手 MotoGP2026

ベッツェッキが歴代最速 小椋藍2番手

2026年プレシーズン最終日となったブリーラム公式テストは、マルコ・ベッツェッキ(Aprilia Racing)が1分28秒668の歴代最速ラップを記録して終了した。公式レースウィーク記録とは区別されるが、事実上のコースレコード更新。アプリリアの躍進、小椋藍の2番手浮上、そしてドゥカティの空力選択問題など、多くの材料を残した一日となった。

アプリリア

プレシーズンを通して最も勢いを見せたのがアプリリアだ。ベッツェッキは午後の大半をリードし、ロングランも実施。20周で平均1分30秒454という安定したペースを刻み、最後の15分で1分28秒668を記録。2026年型RS-GPの完成度を強烈に印象づけた。ホルヘ・マルティンは8番手。2024年王者はリヤ空力のバリエーションをテストし、ポジティブなフィードバックを残した。ベッツェッキと同様、状況に応じて空力を使い分ける可能性も視野に入れる。

トラックハウス陣営では小椋藍とラウル・フェルナンデスもリヤ空力を比較。終盤30分で小椋がタイムアタックを成功させ、ベッツェッキから0.097秒差の2番手。歴代でも屈指のラップと評価できる。フェルナンデスは11番手だが、4台すべてがトップ圏内で戦える状態にあることを示した。開幕前の主役は明らかにアプリリアだ。

ドゥカティ

最大の焦点は2024年型と2025年型の空力パッケージ比較だった。マルク・マルケス(Ducati Lenovo Team)は初日に続き速さを見せ、午前最速。2024年型空力を装着して走行したが、午後は体調不良の影響もあり、さらにターン3で転倒。それでも最終的に3番手へまとめた。2日間で3度の転倒を喫したが、速さは健在だ。

フランチェスコ・バニャイアは4番手。初日から0.8秒タイムを短縮し、安定感を示した。こちらも旧型空力を使用。開幕までに最終決断を迫られる。アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)は5番手。2024年型空力で安定した速さを披露したが、ターン9で転倒。大事には至らず再走行した。

VR46勢ではフランコ・モルビデリが7番手。午後遅くにタイムを記録し一発の速さを示したが、レースペース面には課題が残る。一方ファビオ・ディ・ジャンアントニオは午前に技術的問題を抱えつつも、終盤のタイムアタックで9番手。ロングランでは好感触を示したが、一発タイムでやや苦戦した。ドゥカティは依然として総合力は高いが、アプリリアとの差は確実に縮まっている。

KTM

ペドロ・アコスタ(Red Bull KTM Factory Racing)が6番手でトップ6入り。初日から0.8秒短縮し、GPシミュレーションも完遂。酷暑の中でのロングランは実戦を見据えた重要な作業だった。ブラッド・ビンダーは序盤苦戦したが、終盤にアタックして12番手へ浮上。改善の兆しを見せた。

Red Bull KTM Tech3勢ではマーベリック・ビニャーレスが15番手。2025年型パッケージを好む姿勢を見せ、他のRC16勢とは異なる方向性を試した。エネア・バスティアニーニもタイムを改善したが、順位は大きく伸びず。爆発力は限定的だが、決勝ペース次第で浮上の余地を残す。

ホンダ

ホンダは大きな波乱なくテストを完遂。ジョアン・ミル(Honda HRC Castrol)が最終盤に10番手へ浮上。ルカ・マリーニは一日を通してホンダ最上位に位置する時間帯もあり、最終的に13番手。トップから0.8秒差圏内に収まり、確実な進歩を示した。

CASTROL Honda LCRのヨハン・ザルコは14番手。安定したコントロール性の向上に取り組んだ。Pro Honda LCRのディオゴ・モレイラは19番手。周囲のライダーから学ぶことを重視し、経験を積んだ。派手な順位ではないが、内容は前向きだ。

ヤマハ

新型V4エンジンを搭載したYZR-M1は依然開発途上。Prima Pramac Yamahaのジャック・ミラーはロングランを実施し、平均1分32秒前半を記録。その後のタイムアタックで1分29秒701をマークし、ヤマハ勢最速の17番手。

ファビオ・クアルタラロ(Monster Energy Yamaha MotoGP)はミラーとわずか0.029秒差で29秒台に到達。アレックス・リンスもタイムを改善し、ミラーから約0.5秒差。トプラック・ラズガットリオグルは技術的トラブルに見舞われ、30秒台突入を逃した。ポテンシャルは見えるが、完成度では上位に及ばない。