MotoGPにとって夏休み前の最後のレースとなるオランダGPが開催されるアッセンTTは、1949年にレースが初開催され、コースレイアウトがその後何度か変更されたものの、現在も引き続きレースが開催されている唯一のトラックとなる。MotoGP世界選手権の全ライダーと緊密に連携しているブレンボの技術者によると、TTサーキット・アッセンは、ブレーキへの要求がそれほど高くないトラック。

1~6段階で評価される難易度指数では、ヨーロッパのレースの中で最も低い2となっている。アッセンの最高速度は320km/hとなるが、高速コーナーが多いため、ブレーキングシステムはしっかりと冷却される。ブレンボグループのブランドのひとつであるマルケジーニホイールにとっては、多くのコーナーがあることから、最高のテスト舞台となる。[adchord]

ロッシから現在のライダーまで

6年前のアッセンで、バレンティーノ・ロッシは、ダニーロ・ペトルッチに1000分の63秒という僅差で勝利し、キャリア最後の成功を収めた。この勝利により、バレンティーノ・ロッシは、最初のGP勝利から最後のGP勝利まで20年と311日という記録を作った。なお、ロッシの115勝はすべて、ブレンボのブレーキコンポーネントを使用している。

ロッシは1996年のブルノで、アプリリアRS125に4ピストン、直径273mmのディスクを備えた2ピースフロントキャリパーを装着して、GP初優勝を飾った。現在ブレンボは、MotoGP以外のクラスにもMoto2およびMoto3チームにすべてのキャリパーを供給し、マスターシリンダーの90%、ブレーキパッドの80%、およびスチールディスクの50%を供給している。

スーパーバイク同様のブレーキング

TTサーキット・アッセンは、18のコーナーの中で高速コーナーが複数存在。10のブレーキングセクションがあるが、その半分では減速度が80km/h以下となる。ライダーは1周に27秒間(レース全体の30%)ブレーキを使うが、これは1回につき2秒以上のブレーキングポイントが9箇所あるためである。

このコースは2カ月前のスーパーバイクレースでも使用されたが、スーパーバイクマシンでは、同じ10カ所のブレーキングポイントで1周あたり27秒半のブレーキングが必要とされた。MotoGPではスタートラインからチェッカーまでの間、各ライダーがレバーにかける負荷は1100kg(2425ポンド)にもなる。

約7kgの荷重と240mの制動距離が要求される

TTサーキット・アッセンにある10のブレーキングセクションのうち、ブレーキへの要求度が高いとされるのは1つだけで、3つは難易度が中程度、残りの6つは軽いとされている。ライダーとブレーキシステムが最も力を発揮するのは、ハールボヒトカーブ(ターン1)の下り坂のブレーキングポイントだ。バイクは時速291kmで進入し、ライダーはその間に240m(262ヤード)を走り、4.5秒間ブレーキをかける。時速119kmまで減速するために、ライダーはレバーに6.8kgの荷重をかけなければならない。

(Photo courtesy of brembo)

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