木曜日に行われたプレスカンファレンスから、チャンピオンシップリーダーであるマルケス選手のコメントを抜粋でご紹介します。現在のチャンピオンシップのレベル、ブルノでテストしたシャーシの話、また2019年よりフィンランドでのレースが行われることが決定したことを受け、年間20戦が限度ではないか?といった話もしています。

 

ニック・ハリス

「今シーズンに関する質問ですが、前半は本当に接近したシーズンになっていますね。後半も同様に接近したシーズンになるのではないでしょうか?」

マルク・マルケス

「夏休みはリラックスしたりトレーニングをしたり、ここブルノでテストをしたりしていましたが、これからは再びレースに向けて全てのリズムを整えて行く必要があります。後半戦は全てのレースでトップにいる、競争力を発揮するということは難しいでしょう。多くのライダーがトップ争いをしていますからね。ただ、そんな中でもブルノからバレンシアまで良い形でレースをしたいと思います。」

 

ニック・ハリス

「ブルノのテストでは、ここでの初日の走行に役立つ何かはあったのでしょうか?何か変更であったり、何らかの学びはあったのでしょうか?」

マルク・マルケス

「ブルノでは例年苦戦していますから助けになったと思います。テストでも初日は苦戦しましたが、2日目に少し改善することが出来ました。今日は最低限良いベースセットアップを用意することが出来ました。ただ今週末の気温は非常に高いようです。テストは少し助けになると思いますが、後半戦はもっと競争力を発揮していきたいと思います。」

 

ニック・ハリス

「テストの中では後半戦に役立つ何らかの学びはあったのでしょうか?」

マルク・マルケス

「常に何かを学ぼうとしています。常に努力をしていますし、ホンダも全てのホンダライダー達に最高のパッケージを届けようと努力してくれています。ブルノテストは非常に良い形で終えることが出来ましたし、今週末を本当に楽しみにしているんです。月曜のテストもそうですし、次のレースでもコンスタントにスピードを発揮することが重要になるでしょう。

 

Q

「ケビン・シュワンツが今のMotoGPは今までにない最高のレベルにあると話していましたが、それに対してどう思いますか?そして技術的にMotoGPを非常にエキサイティングにしているものは何だと思いますか?というのも7年前は5位のライダーはトップから40秒も離されていたわけですが。」

マルク・マルケス

「見る側からすると本当にエキサイティングなチャンピオンシップになっているでしょうね。ライダーの立場としては昨年のように少しポイントが離れていてライバルが少ないうほうが良いんですけどね。最高のチャンピオンシップになっているということに関してはケビンに完全に同意ですね。なぜなのかはわかりませんが、ドルナが良い仕事をしているんだと思います。皆がMagneti Marelliを使用することになったことなど、各チームのレベルが接近したことが大きいと思います。各メーカーも最大限努力をしていて、メーカー間の力の差が年々縮まっていると思います。ですから異なるバイクが優勝するという展開になっているんでしょう。

 

Q

「2019年にフィンランドでレースが行われるという発表がありました。来年はおそらく20戦になりそうですが、20戦というのは多すぎですか?それともテストの数を減らし、1ヶ月も夏休みを取らないということであればそうでもないと言えるのでしょうか?」

マルク・マルケス

20戦が限界でしょうね。18戦の時点でかなり多いと感じますから。あと2戦増えるとなると、レースにせよテストにせよさらにしっかりと管理して行く必要があるでしょう。F1はさらにレース数が多いですが、彼らはテストの数が少なく、シュミレーションでテストを行うことが出来ます。ただMotoGPはそういうわけにはいきません。ですから20戦以上となると多すぎだと思いますね。」

 

Q

「ブルノでは何をテストしたのでしょう?これはホンダからもたらされることを期待していたアップデートなどだったのでしょうか?」

マルク・マルケス

「ええ。2週間前はいつものテストと同様に行ないました。気に入ったものもあれば、今まで使っているもののほうが良かったということもありました。ただ、日本人スタッフ達が懸命に作業をしてくれていて、少しでも改善をしようと努力してくれているのを見れたのは嬉しかったですね。これからのテスト、そしてレースが楽しみです。後半戦は再びプッシュし、皆で一丸となって同じ方向に進む必要があります。ホンダの仕事には本当に満足しています。詳しくはお話出来ませんが、シャーシは新たにテストしました。しかしコーナー出口で少し足りない部分があるんです。ですから、こうした場合は自分は今使っているもののほうを好みます。こちらはセットアップなどもどういったものなのかわかっていますからね。でもホンダはこうしたテストから情報を収集していて、テストに関しては満足です。」

(Photo courtesy of michelin)