
ミシュランは、2026年FIM MotoGP世界選手権第3戦レッドブル・グランプリ・オブ・ジ・アメリカズに向け、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で使用するタイヤ選択を発表した。開催は3月27日から29日まで。2026年の新方針に基づき、フロント・リアともに2種類のコンパウンドに絞った構成を採用する。
COTAは2013年からMotoGPを開催してきた全長5.513kmのコースで、20のコーナー(左11、右9)を持つ。ターン1へと続く40メートルの急激な上りや、350km/hを超える速度に達する1,200メートル超のロングストレートなど、特徴的なレイアウトを誇る。今季第3戦となる本大会は、ブリーラム(タイ)、ゴイアニア(ブラジル)に続く一戦であり、路面特性の複雑さと高い機械的負荷により、タイヤにとって特異かつ厳しい条件が課される。
ミシュランは2025年に実績を残した仕様をベースに、最適化された構成を投入する。フロントには対称構造のソフトとミディアム、リアには右側を強化した非対称構造のソフトとミディアムを用意。選択肢を減らしつつも、各仕様あたりの供給本数を増やすことで運用の柔軟性を確保する。
COTAは反時計回りのレイアウトでありながら、負荷の分布が独特だ。左コーナーが多い一方で、ターン16〜18の高速セクションではリアタイヤ右側に大きなストレスが集中する。このため、右側を強化した非対称トレッドが不可欠となる。さらに路面は複数の異なるアスファルトが混在し、グリップレベルや摩耗特性が大きく変化する。グリップ向上のために施されたマイクログルーブ加工も、性能を引き上げる一方でタイヤ摩耗を加速させる要因となる。
加えて、路面温度は50度前後に達することが多く、熱的・機械的ストレスがさらに増大する。こうした複合的な条件により、タイヤマネジメントが週末を通じて極めて重要な要素となる。
ピエロ・タラマッソ(ミシュラン・モータースポーツ 二輪部門コンペティションマネージャー)
「我々はこのサーキットと、昨年非常に優れたパフォーマンスを発揮したソリューションについて十分な知見を持ってオースティンに臨みます。2026年の新方針の一環として、フロントとリアの両方でソフトとミディアムの2種類に簡素化し、2025年に存在していたフロントのハードは廃止しました。フロントタイヤは引き続き対称構造で、このサーキットではカレンダー中でも特に大きな負荷がかかる部類に入ります。リアには右側を強化した非対称トレッドを維持しています。」
「オースティンでの最大のポイントは路面の多様性です。複数の種類のアスファルトが存在し、グリップや摩耗性が大きく異なります。グリップ向上のために処理された区間は、タイヤ摩耗を大きく加速させます。さらに、しばしば50度前後に達する路面温度も追加の制約となります。このような条件下では、ティソ・スプリントと決勝の両方においてタイヤマネジメントが重要になります。我々は今回のタイヤ選択に自信を持っており、パートナーが最大限のパフォーマンスを発揮できると考えています」
なお、ウエットコンディションに備え、MICHELIN Power Rainも供給される。フロントは対称構造のソフトとミディアム、リアは右側を強化した非対称構造のソフトとミディアムが用意される。2026年アメリカズGPは、3月27日金曜日にフリー走行で開幕。28日土曜日は予選(Q1・Q2)と10周のティソ・スプリントが行われ、29日日曜日に19周の決勝レースが実施される。
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近DucatiモンスターS4Rに乗り換えました。