マルケス選手がバトルを望まないように見えたことで、遂にMotoGPクラスでザルコ選手のバックフリップが見られるかと思いきや、最後にペドロサ選手の素晴らしい走りで来年までお預けとなりました。しかしシーズン後半もファクトリーヤマハ勢よりも安定して強い走りを披露したザルコ選手の2018年も期待が持てます。問題となるのはテック3のマシンが何年型になるかという問題でしょう。
Q
「あなたにとってのルーキーイヤーを終えるのに、最高の形と言えるレースでした。あなたのバックフリップを楽しみにしていましたが、ダニ・ペドロサが非常に強い走りをしていました。しかし本当にドラマチックで素晴らしい走りでした。最後に2位を獲得出来たことは嬉しいでしょう。」
ヨハン・ザルコ
「そうですね。優勝争いが出来ていましたしね。今日はマルケスが良いペースでしたが、彼はレースをコントロールする必要がありました。今日は優勝するチャンスを抱えた状態でずっと走りたかったんです。ただ最後にダニが素晴らしい形で最終ラップを走っており、抜かれた後に彼に追いつくことが出来ませんでした。彼に追いつけると思ってはいたんですが、無理でしたね。ただ今日のレースの内容は本当に良かったので満足しています。友人がバックフリップを待っていてくれたんです。レースの間はそんなことは考えていませんでしたが、バックフリップの準備は出来ていました。今年こうしてバックフリップするチャンスを掴むことが出来ませんでしたので、来年にそのチャンスを掴みたいと思います。」
Q
「今日は残り2周、3周の中で、何がダニを優勝に導いたのだと思いますか?」
ヨハン・ザルコ
「なんでしょうね。恐らく彼のバイクのほうが加速時のドライブがあったということでしょう。30周も走るとなると、立ち上がりでバイクがスライドする感覚があるんです。ヤマハはフロント周りに強みがあるんですが、今日はそれを発揮することが出来ました。でもコーナースピードを発揮する事が出来ませんでした。ですからこの2つ、立ち上がりの加速とコーナリングスピードで苦戦したことで、ダニは自分に楽について来ることが出来たんですよ。ただ勝負は出来るという感覚があったので、これは良かったですよね。」
Q
「マルケスがあなたを23周目にターン1で抜いた後はあわや転倒というところでした。彼はタイトル獲得がかかった戦いでとんでもないリスクを冒したわけですが、後ろから見ていて何を思いましたか?」
ヨハン・ザルコ
「彼に抜かれた時、そのまま逃したくなかったのですぐに抜き返したんです。マルケスはその後さらにプッシュしようとしましたが、あれはプッシュし過ぎでしたね。それを見て恐らく彼はもう少しレースをコントロールしようとするだろうと思いましたし、自分達の限界の差はそこまで無いということもわかったんです。自分も全力で優勝をしようとしたんです。マルケスとの差はそこまで無いことが明らかでしたし、互いにタイヤはどんどん摩耗している状態でしたからね。ですから、最後までバトルのためのエネルギーを温存していました。」
Q
「今年はトップインデペンデントライダー、トップルーキー、表彰台を3度獲得という形となりましたが、カタールの開幕戦でレースをリードして以来、今シーズンはあなたの予想を超えていたのか、予想の範囲のシーズンだったのでしょうか?開幕戦と最終戦でレースをリードするという良い形の1年となったのではないでしょうか?」
ヨハン・ザルコ
「確かに最高の形でのシーズン開幕と最終戦でした。結果に関しては予想以上です。今年にここまでのレベルに到達出来たことは本当に嬉しく思います。目標はMotoGPクラスでチャンピオンシップ争いに参加することですから、良い形で進んでいますね。カタールではレースを6周リード、ここでは26周リードしたわけですから、自分は成長していると思います。」
Q
「2017年に素晴らしいショーをありがとう。良い冬を過ごしてもらい、また来シーズンあなたがトラックに戻ってくるのが楽しみです。」
ヨハン・ザルコ
「ありがとう。また来年お会いしましょう。」
(Photo courtesy of michelin)