ダニー・アルドリッジが改めて2018年のフェアリングのルールに関して説明を行っていますので、これをご紹介します。彼の話を聞く限りでは、開幕戦カタールは各メーカーともに使用するフェアリングは1種類ということになりそうです。

ダニー・アルドリッジ

「昨年と今年の最大の違いは、2017年のシーズンスタートの段階では2016年シーズンに使用していたフェアリングを1種類引き継いで、そして2017年用のファリングを1種類使用出来るというものでした。ですから、昨年の開幕戦カタールでは、チームは2016年から使用していたフェアリングに加えて、2017年用のフェアリングが1種類使用出来る状態でした。シーズン中に許されたアップグレードは1回で、一度このフェアリングのアップデートを行うと、チームは元々2016年から引き継いだフェアリングか、2017年用のフェアリングのいずれかの使用を停止しなければならないということになっていました。つまりチームが年間で使用出来るファリングのデザインは合計で2種類ということです。」

今年はそれが僅かに変化し、2018年の開幕の時点ではフェアリングデザインは1種類、2018年用のフェアリング1種類ということになります。このフェアリングは開幕戦の週の木曜日にここで認証を受けます。このフェアリングをチームは1年を通じて使用出来ます。そしてシーズン中のアップグレードもまた1回です。このアップグレードはいつの時点で行っても問題ありません。第2戦、第3戦、第4戦どの時点でも構いません。そしてこの2つ目のフェアリングの認証を受けた時点で、チームが使えるフェアリングは2種類となります。

 

Q

「このシーズン中に認証を受けるフェアリングについては、何かしら規定があるのか、最初に認証を受けたフェアリングと全く異なるフェアリングを持ち込んでも良いのでしょうか?」

ダニー・アルドリッジ

「ルールに沿っている限りは全く異なるフェアリングで問題ありません。危険性がなく、ルールブックが定めるディメンションに収まっている限り、いかなるフェアリングでも問題ありません。まずは私がこれを認証する必要があります。私が認証した後であれば、チームはこれを使用することが出来ます。」

Q

「カタールでまず認証を受けるフェアリングに関してはどうでしょう?チームは何らかの変更が出来るのか、パーツの取り外しが出来たりするのでしょうか?」

ダニー・アルドリッジ

「チームが出来るのは何らかのパーツを取り外すということだけです。フィリップアイランドを例に出すと、場所柄トラックでの風が強いためチームはフェアリングの内部パーツに穴を設けることで空気の圧力を逃がすという手法を取ることがありますが、パーツを取り外すことでこうした事は可能です。それに最近のフェアリングを見るとほとんどが複数のパーツから成立しています。トップセクション、ボトムセクションといった具合にね。それに殆どの場合これらはボルトオンでフェアリングに付いています。トラックによってはこういった”アタッチメント”が不要という場合もありますから、そうした場合にチームはこれらのパーツを取り除く事が出来るのです。ただ、全体のデザイン変更をする事は出来ません。」

(Photo courtesy of Ducati)