アルゼンチンGPレース直後に行われたマルケス選手に対する囲み取材の模様をお届けします。内容としては既にお伝えしている記事と同様の内容になります。基本的には自分にもミスはあったが、過去にバレンティーノも同じようなレースをしてきたというのがマルケス選手の言い分でしょう。

Q

「マルク、どうしてあのようなアグレッシブなオーバーテイクをしていたのでしょうか?」

マルク・マルケス

「まずは非常にトリッキーなレースであったことがあります。グリッドに到着した時にエンジンに問題がありエンジンが停止しました。普段はあまりないことなんです。手を挙げたんですが、回りに誰もいなくてエンジンを押し掛けする中でエンジンがかかりました。」

エンジンがかからなけれなピットに戻る必要がありますが、エンジンがかかったのでどうするべきかわからず、マーシャルに確認しました。彼はレーシングディレクションに直接繋がっている人間だったんです。彼にピットインするべきかグリッドに戻るかを聞いたところ彼は状況を理解しておらず、別のマーシャルがサムズアップをしており、グリッドからいなくなろうとしていました。それで自分はグリッドに戻るべきなのだと理解しました。

「そこで走りだした後にピットスルーペナルティーが表示され、理解出来ませんでした。1人のマーシャルが走ってよいという指示を出した後、数ラップ後になってやはりライドスルーペナルティーだというのは意味がわかりません。そしてその後にレースが進む中で自分が犯した一番大きな間違いはアレイシとの接触でしょう。というのも自分は4秒も速く走っていたんです。」

「そこまで差があるとは理解していなかったのですが、4秒も速く走っているとオーバーテイクは非常に難しいんです。もちろん接触は100%避けようとしたんですが、ぶつかってしまったため”すまなかった”という合図を出しました。そこでペナルティーを受けたのは理解出来ます。ペナルティーは1ポジション順位を下げるというものでしたが、念のため2つポジションを下げることにしました。

「で、その後はバレンティーノとの接触の話になると思いますが、あそこでクレイジーな走行はしていません。あの時点でのトラックコンディションを理解する必要があります。あのラインは乾いていましたが、ウェットパッチに乗ってしまいフロントがロックしました。それでブレーキをリリースし接触してしまいました。

「自分はコーナーを曲がろうとし、バレンティーノが転倒しているのが見えました。そこで”すまなかった”という合図を出そうとしました。ただ、レースをよく見ればザルコもダニに、ペトルッチもアレイシと接触しており、非常に難しいコンディションだったんです。自分も100%を尽くしましたし、今日はトリッキーな日曜だったんです。」

Q

「他の選手はあなたのスタイルについて非常に強烈な言葉で非難をしています。これについては?」

マルク・マルケス

正直気にしていません。自分は自分のゴールに集中していますし、何が起きたかを理解しています。今日は確かに幾つかミスをして、そのうちいくつかは自分の、そのうちいくつかはレースディレクションのミスだったということです。このミスについては今後改善をしていくつもりですし、今日は非常に良いレースが出来たと思っています。そして今日のレース内容に関しては本当に満足しています。というのもペースは非常に良かったですしね。レースに関しては自分は常に100%集中しています。それにバレンティーノも常にプッシュしていますし、過去25年間の中で同じようなレースをしたこともあったと理解しています。」

Q

※マイク音量が低く質問内容聞き取れず。。

マルク・マルケス

「自分は今までのキャリアを通じて”このライダーはこの後転倒するだろう”と思って抜いた事は、けして、けしてありません。常にこうして接触を避けようとしています。時にはこういった事もありますし、時にはクリアにオーバーテイクが可能なこともあります。今日バレンティーノとの接触に関してはミスだったと言えるでしょう。トラックコンディションによるミスであったと言えるでしょう。このトラックのせいでフロントがロックしてしまったんです。ただ、彼が自分のキャリアについて話していることは正しくありません。

(Photo courtesy of michelin)