LCRのルチオ・チェッキネロが来年のLCRのラインナップ、日本人ライダーについて語っています。まだ確定はしていないですが、どうやら中上の継続もほぼ間違いないようです。

ルチオ・チェッキネロ

「カルは2019年まで契約があったんですが、2020年までHRCと契約を延長しました。多くのライダーの契約が2020年で切れますが、HRCもカルと契約を2020年まで延長したいと思っており、LCRも同様でした。これでカルとは6年間一緒ということになりますが、これで終わりではないでしょう。本当に誇らしく嬉しいです。」

中上に関しては将来をどうするのかをHRCに聞いています。当然継続を考えて動いていますし、ほぼ間違いなく彼とも契約を更新することになるでしょう。しかしホンダ、そしてスポンサーの出光から正式に話が来る必要がありますから100%とは言えません。」

「アジア人ライダー、特に日本人ライダーと作業をする場合、ほとんどの人が彼らのメンタルを理解していないんです。日本人というのはすべてを完璧にしたく、時間をかけて自分がレースをする環境を完璧に理解してから、100%コミットしていくというスタイルなんです。ですから中上の場合も、100%を注ぐ前に状況を完全に理解したいのだと感じています。ですから金曜の走行、レースの前半に関しても、彼の場合は少し時間を必要とするんです。そしてレース後半は素晴らしいスピードを発揮するんです。時には彼はトップ10のペースで走行していることもあるんですよ。」

「ですから、彼は自分の実力の100%を注ぐというモチベーションの改善、レース前半、レースウィーク前半にスピードを発揮するのに時間がかかるという点を改善する必要があります。しかしこれもまた経験です。欧州出身のライダーなどはいきなり最初から100%で走るライダーもおり、少し時間をかけていくライダーもいて、日本人ライダーの場合は時間をかけていくようです。これは彼にスピードがないということではなくて、もう少し経験を積めば、序盤からスピードを発揮出来るようになるでしょう。」


「来年はマルケス、ホルヘ、カルという3人のラインナップにワクワクします。この3人が同時に表彰台を獲得するのが楽しみです。もしかしたらカルのほうがロレンソより上の順位かもしれませんけどね(笑)ホンダはエンジンパワーに注力してきました。しかしDucatiは明らかにそれを上回るエンジンパワーとトップスピードがあります。ホンダは常にエンジンの信頼性確保、そしてパワーデリバリーの面に注力しているんです。そしてエンジンパワーを上げるということは、カルとマルケスの最大の要望であったんです。ホンダはこれに対して素晴らしい仕事をしてくれました。そのおかげで常にトップスピードランキング上位にホンダが入っているんです。」

「バイクの開発はシャーシサイドも行っていますが、多くのライダーが開発要望として上げるのは常に一緒で、よりパワーを、より旋回性を、より安定性をということなんです。ホンダの弱点は各ライダーが語るとおりなんですが、カルはとにかく楽に旋回出来るようにということでシャーシの開発に注力しています。そしてこれはホンダもそうですが、すべてのメーカーがやっていることなんです。」

(Photo courtesy of michelin)