COTAでMotoGPクラス優勝という夢を叶えたアレックス・リンスが、その胸中を語ります。ロッシを抜いた後に、その激しいプレッシャーを感じながら優勝したという経験は、今後リンスをさらに成長させるでしょう。
「でも根気強さこそが、何かを追い求める時の鍵なんです。そしてMotoGPクラス優勝という夢を、全く予期していない場所であったオースティンで達成することが出来ました。大好きなトラックですが、スズキのバイクは多少なりとも苦戦するだろうと思っていたんです。」
「そして期待に反し、そして本当に驚きでしたが、優勝を達成することが出来ました。全く予期していなかったので本当に特別な経験となりました。Moto3とMoto2で優勝してはいましたが、実に難易度が高くテクニカルなトラックで、非常に長く、実に特徴的なトラックです。過去にスピードを発揮していたとは言え、ここでMotoGPクラス初優勝を達成出来るなんて、全く思っていなかったんです。」
「優勝は本当に素晴らしく、言葉では言い表せないほどで、信じられないような幸せを感じた日曜日でした。自分とスズキにとって実に重要な勝利を祝うことが出来ました。優勝の翌日に記事を読んだんですが、自分がCOTAで全クラス優勝を遂げた唯一のライダーだということでした。」
「昨年は良い形で表彰台を複数獲得出来ました。そして今年は初優勝をシーズンの目標としていました。そしてこの目標を開幕から3戦で達成することが出来ました。マルケスが転倒でリタイアしたとは言え、簡単ではありませんでした。序盤は全体のレースペースに合わせていくのに苦労しました。1周目にミラーの後ろを走っていましたが、コーナーでワイドになったりしながら、”もう駄目だ!”と何度も思ったんです。」
「その後バレンティーノを抜いた後に、彼に抜き返されてしまうと思っていたんです。そういった考えを持っていたおかげで、最後の最後までミスをせずに走行することが出来たんです。もの凄いプレッシャーの中での走行でしたし、最終コーナーを立ち上がってホームストレートに向かう時の感動はものすごいものでした。」
「フィニッシュラインを超えて、チーム皆がフェンスに張り付いているのが見えました。あの時ほど嬉しかったことはありません。パルクフェルメに戻ってきて皆が狂った状態で僕を待ち構えているのを見たんです!本当に感情が爆発しました!パーティーはぴとボックスの中でも続いて、幸せの絶頂って感じでした。皆が歌って踊ってビデオを撮って、写真を撮って、忘れられない思い出です。アメリカのファンも外で祝ってくれているのが聞こえて、TVカメラもなんとかピットの中に入ろうしてましたね。」
「それにカウボーイハット、そしてブルホーンのトロフィーを掲げることが出来て最高でしたよ。レースウィークはタフでした。金曜はモーターホームの鍵を閉じ込めてしまって、ロビー・ブリビオ(チームコーディネーター)がよじ登って窓から進入して、なんとか中に入れたんです。(笑)いずれにしても週末は最高の形で終わりました。表彰台でシャンパンを開けて、ジョアン、ダビデ、ケン(河内さん)、チームと一緒に食事を楽しみました。」
「この後はヨーロッパでのレース、今年の第4戦が開幕します。ヘレスは最もスリリングでエモーショナルなサーキットです。特別な週末に、再び全力を尽くします。ファンの目の前、スペインの皆の前でね。」
(Source: suzuki-racing)
(Photo courtesy of michelin)