2019スーパーバイク世界選手権(SBK)第10戦のスーパーポール・レースとレース2が、9月8日にポルトガルのアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベ・サーキットで開催された。Aruba.it Racing – Ducatiチームのアルバロ・バウティスタは、6月に開催された第7戦のミザノ以来、2か月ぶりに優勝して今シーズン15勝目を挙げ、表彰台の頂点に返り咲いた。

バウティスタは、午前中に開催されたスーパーポール・レースでは、スタートこそ良くなかったものの、見事な追い上げを見せて2位でフィニッシュした。レース2でも、スタートで苦しんだが、サーキットの長い直線で、パニガーレV4 Rの圧倒的なパワーとスピードを活かし、わずか6周でジョナサン・レイ(カワサキ)をオーバーテイクしてトップに立った。この34歳のスペイン人ライダーは、肩の負傷が完治していないため、100%の力で走ることはできなかったものの、北アイルランド出身のライバルの追撃をかわし、わずか0.111秒差でフィニッシュラインを通過した。

昨日のレース1で素晴らしいパフォーマンスを見せ、2位表彰台を獲得したチャズ・デイビスは、2日目のレースでは苦戦を強いられる結果となった。わずか10周で争われるスーパーポール・レースでは、上位に進出するチャンスが掴めず、10位でフィニッシュした。そのため、レース2では14番グリッドからスタート。一時はポジションを上げることに成功するが、レース中盤にギアシフターのトラブルが発生して16位でチェッカーを受けた。


第10戦終了時点で、合計399ポイントを獲得したバウティスタは、ポイントリーダーのレイと91ポイント差でライダーズランキング2位の座を確実にキープしている。デイビスは、合計204ポイントでランキング7位となっている。第11戦のフランス・ラウンドは、3週間後の9月27日~29日にマニクール・サーキットで開催される。

アルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #19)

2位/1位
「とくに身体面で、肩の状態が100%ではなかったので、非常にタフな週末だった。昨日のレースで状態が悪化してしまったので、スーパーポール・レースでは、良いスタートを切ることに集中した。しかし、ポジションを大きく落としてしまい、エネルギーをほとんど使い果たしてしまった。それでも、2位でフィニッシュしたことで、レース2ではフロントローからスタートすることができた。レース2では、フロントタイヤが浮いてしまい、再びスタートに失敗して、いくつかポジションを落としてしまったが、トップグループを走行していたので、それほど心配はしていなかった。レース中盤で、僕のマシンの方が早いペースで走っていると思ったので、トップに出て、そのまま最後まで全力で走り切った。後続マシンとのギャップを維持しようと思ったが、最後の2周ではエネルギーをかなり消耗した状態になり、最終ラップでは体力を使い果たしてしまったが、なんとか優勝することができた。ポルティマオのサーキットを走るのは初めてだったが、2か月以上ぶりに優勝することができて嬉しい」

チャズ・デイビス(Aruba.it Racing – Ducatiチーム #7)

10位/16位
「昨日のレースで良い成績を収めたので、さらに戦闘力を高めるためにセットアップを変更したが、期待していたような結果は得られなかった。14番グリッドからスタートして追い上げるのは非常に困難で、タフなレースとなった。最初の数周は少し苦労したが、レース序盤のペースは決して悪くなかった。その後、このペースなら追い上げを開始できると思ったが、ギアシフターにトラブルが発生してしまい、思ったように走ることができなくなった。ポルティマオで表彰台に立てて良かったが、今日の結果には失望している。全体としては、今後のレースに向けて期待が持てる結果となった。このサーキットはあまり得意とするコースではないが、僕たちのマシンの戦闘力がかなり高いことを証明することができた」

(Source: Ducati)

(Photo courtesy of Ducati)