度重なる転倒で厳しいレースが続いたアルヴァロ・バウティスタは、ポルティマオにおいてWSBKにおいて再び表彰台の頂点に戻ってきました。アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェにおいて、バウティスタはレース2で優勝。レース1とスーパーポールレースで優勝したジョナサン・レイが2位。これでレイのチャンピオンシップでのリードは91ポイントとなりました。

WSSP600ではイタリア人のFederico Caricasuloがシーズン3勝目を挙げ、チームメイト、チャンピオンシップリーダーのRandy Krummenacherから10ポイントに迫る。WSSP300ではScott Derouetriumphingがシーズン初優勝を遂げ、チャンピオンシップにおいて2位に浮上。

今週末アルガヴェにおいてピレリはさらにビッグサイズのタイヤデータの取得を進めました。ディアブロスーパーバイクスリックのSC0 200/65、S1125/70はすでに市販されていますが、このタイヤが今週末もっとも良く使用されたタイヤでした。市場に既に投入されているモデルに追加となったこれらのタイヤが素晴らしい性能を発揮した形です。ピレリは残りのコンパウンドに関してもビッグサイズタイヤの投入を進めていきます。

スーパーポールレース

スーパーポールレースではジョナサン・レイがポールポジションから素晴らしいスタートをしてレース全体をリード。その後ろではトム・サイクスとサンドロ・コルテセ、アレックス・ロウズ、レオン・ハスラムが激しく争い、アルヴァロ・バウティスタは9位に後退。

4周目にロウズがサイクスを抜いて2位に浮上、バウティスタは6位に浮上しコルテセを抜きます。バウティスタは5位に留まらずハスラムに狙いを定めます。

6周目にハスラムとサイクスを一気に抜いて3位となり、ロウズの後ろにつけます。その後ろではラズガトリオグルが4位まで順位をあげます。レイは2秒以上のリードを保って走行。残り2周でバウティスタがロウズに仕掛け、2位に浮上。

優勝したのはレイで今週末2勝目となり、2位のアルヴァロ・バウティスタとの差は2秒以上となりました。3位はアレックス・ロウズで、4位、5位はラズガトリオグル、ハスラムとなりました。

WSBKスーパーポールレース結果

1) J. Rea (Kawasaki Racing Team WorldSBK / Kawasaki ZX-10RR)
2) Á. Bautista (Aruba.it Racing – Ducati / Ducati Panigale V4 R)
3) A. Lowes (Pata Yamaha WorldSBK Team / Yamaha YZF R1)
4) T. Razgatlioglu (Turkish Puccetti Racing / Kawasaki ZX-10RR)
5) L. Haslam (Kawasaki Racing Team WorldSBK / Kawasaki ZX-10RR)
6) M. Van Der Mark (Pata Yamaha WorldSBK Team / Yamaha YZF R1)
7) T. Sykes (BMW Motorrad WorldSBK Team / BMW S1000 RR)
8) S. Cortese (GRT Yamaha WorldSBK / Yamaha YZF R1)
9) L. Baz (Ten Kate Racing – Yamaha / Yamaha YZF R1)
10) C. Davies (Aruba.it Racing – Ducati / Ducati Panigale V4 R)
11) M. Rinaldi (Barni Racing Team / Ducati Panigale V4 R)
12) J. Torres (Team Pedercini Racing / Kawasaki ZX-10RR)
13) M. Melandri (GRT Yamaha WorldSBK / Yamaha YZF R1)
14) M. Reiterberger (BMW Motorrad WorldSBK Team / BMW S1000 RR)
15) E. Laverty (Team Goeleven / Ducati Panigale V4 R)
16) L. Mercado (Orelac Racing VerdNatura / Kawasaki ZX-10RR)
17) T. Takahashi (Moriwaki Althea Honda Team / Honda CBR1000RR)
18) S. Barrier (Brixx Performance / Ducati Panigale V4 R)
19) A. Delbianco (Althea Mie Racing Team / Honda CBR1000RR)
20) R. Kiyonari (Moriwaki Althea Honda Team / Honda CBR1000RR)

WSBKレース2

レース2ではアルヴァロ・バウティスタは優勝を獲得するために、今まで以上にハードに戦う形となりました。ジョナサン・レイはポールポジションから素晴らしいスタートで抜け出し、4位スタートのトプラック・ラズガトリオグルも素晴らしいスタートで、バウティスタとロウズをオーバーテイク。これにハスラムが続き、バウティスタは4位に後退。

5周目にバウティスタがハスラムを抜いて3位に浮上。続いて次の周回にバウティスタはラズガトリオグルとレイをオーバーテイク。これでバウティスタはレースをリードする形となります。しかし直後にラズガトリオグルがバウティスタを抜いてトップに立ちます。各ライダーの差は約0.1秒でしたが、バウティスタは再びラズガトリオグルを抜いてトップに浮上。バウティスタは最後までリードを保って優勝。最終ラップのレイのアタックを見事に交わしています。バウティスタはレイに対して0.1秒のリードで優勝。2位はレイ、3位にトプラック・ラズガトリオグルとなりました。

WSBKレース2結果

1) Á. Bautista (Aruba.it Racing – Ducati / Ducati Panigale V4 R)
2) J. Rea (Kawasaki Racing Team WorldSBK / Kawasaki ZX-10RR)
3) T. Razgatlioglu (Turkish Puccetti Racing / Kawasaki ZX-10RR)
4) A. Lowes (Pata Yamaha WorldSBK Team / Yamaha YZF R1)
5) L. Haslam (Kawasaki Racing Team WorldSBK / Kawasaki ZX-10RR)
6) L. Baz (Ten Kate Racing – Yamaha / Yamaha YZF R1)
7) M. Van Der Mark (Pata Yamaha WorldSBK Team / Yamaha YZF R1)
8) M. Melandri (GRT Yamaha WorldSBK / Yamaha YZF R1)
9) T. Sykes (BMW Motorrad WorldSBK Team / BMW S1000 RR)
10) S. Cortese (GRT Yamaha WorldSBK / Yamaha YZF R1)
11) J. Torres (Team Pedercini Racing / Kawasaki ZX-10RR)
12) M. Rinaldi (Barni Racing Team / Ducati Panigale V4 R)
13) M. Reiterberger (BMW Motorrad WorldSBK Team / BMW S1000 RR)
14) E. Laverty (Team Goeleven / Ducati Panigale V4 R)
15) L. Mercado (Orelac Racing VerdNatura / Kawasaki ZX-10RR)
16) C. Davies (Aruba.it Racing – Ducati / Ducati Panigale V4 R)
17) T. Takahashi (Moriwaki Althea Honda Team / Honda CBR1000RR)
18) S. Barrier (Brixx Performance / Ducati Panigale V4 R)
19) R. Kiyonari (Moriwaki Althea Honda Team / Honda CBR1000RR)
20) A. Delbianco (Althea Mie Racing Team / Honda CBR1000RR)

WSSPレース

スーパーポールレースとレース2の間にWSSPレースが開催され、Federico Caricasuloがポールポジションからスタートします。序盤は多くのライダーがトップ争いに参加。Federico Caricasuloは9周目までリードを保ちますが、チームメイトのRandy Krummenacherに抜かれます。10周目からKrummenacherはトップに立ちますが、Federico Caricasuloがアタック13周目にトップに再浮上。しかしそのすぐ後にMVアグスタのRaffaele De Rosaの車両からのオイルにより赤旗となります。レースは既に3分の2を紹介していたため、この時点でレース終了となり、Federico Caricasuloが優勝、Randy Krummenacherが2位、3位はLucas Mahiasとなりました。

WorldSSP standings

1) F. Caricasulo (Bardahl Evan Bros. WorldSSP Team / Yamaha YZF R6)
2) R. Krummenacher (Bardahl Evan Bros. WorldSSP Team / Yamaha YZF R6)
3) L. Mahias (Kawasaki Puccetti Racing / Kawasaki ZX-6R)
4) J. Cluzel (GMT94 Yamaha / Yamaha YZF R6)
5) A. Badovini (Team Pedercini Racing / Kawasaki ZX-6R)
6) C. Perolari (GMT94 YAMAHA / Yamaha YZF R6)
7) H. Okubo (Kawasaki Puccetti Racing / Kawasaki ZX-6R)
8) J. Danilo (CIA Landlord Insurance Honda / Honda CBR600RR)
9) L. Cresson (Kallio Racing / Yamaha YZF R6)
10) M. Pons (H43 Team NOBBY TALASUR-BLUMAQ / Yamaha YZF R6)
11) P. Sebestyen (CIA Landlord Insurance Honda / Honda CBR600RR)
12) G. Ruiu (MPM WILSport Racedays / Honda CBR600RR)
13) D. Valle (MS Racing / Yamaha YZF R6)
14) J. Van Sikkelerus (MPM WILSport Racedays / Honda CBR600RR)
15) F. Fuligni (MV Agusta Reparto Corse / MV Agusta F3 675)
16) G. Van Straalen (EAB Racing Team/ Kawasaki ZX-6R)
17) N. Calero (Orelac Racing VerdNatura / Kawasaki ZX-6R)
18) R. Hartog (Team Hartog – Against Cancer / Kawasaki ZX-6R)
19) M. Canducci (DK MOTORSPORT / Yamaha YZF R6)
20) A. Gyorfi (Team Toth / Yamaha YZF R6)
21) G. Matern (Flembbo Leader Team / Kawasaki ZX-6R)
RT) R. De Rosa (MV Agusta Reparto Corse / MV Agusta F3 675)
RT) M. Herrera (Kallio Racing / Yamaha YZF R6)
RT) I. Viñales (Kallio Racing / Yamaha YZF R6)
RT) C. Stange (GEMAR – Ciociaria Corse WorldSSP Team / Honda CBR600RR)
RT) K. Smith (Team Pedercini Racing / Kawasaki ZX-6R)
DSQ) G. Sconza (GEMAR – Ciociaria Corse WorldSSP Team / Honda CBR600RR)

WORLDSSP300 レース

WSSP300レースで 優勝したのはScott Deroue、2位はManuel Gonzalez、3位は現チャンピオンのAna Carrascoでした。

WSBKクラス、WSSPクラスの使用タイヤ

スーパーポールレースではフロントにほぼ全てがSC1 125/70サイズ(オプションA)を使用。唯一例外はホンダの高橋で、彼はX1071 SC2デベロップメントソリューション(オプションB)を使用しました。 リアに関しては60%のライダーがスタンダードSC0 200/65サイズ(オプションB)を使用。残りの40%は新型のSCX Y0781(オプションX)を使用しています。

レース2ではフロントにはSC1 125/70サイズ(オプションA)が使用され、リアはスタンダード200/65 SC0(オプションB)が多数派となりました。Ducatiのバウティスタとホンダのデルビアンコは、レース1同様にX1351 SC0 デベロップメントタイヤ(オプションA)を使用しています。

WSSPではほぼすべてのライダーがY0410 SC0デベロップメントソリューション190/60サイズを使用。フロントにはスタンダードSC1(オプションA)、スタンダードSC2(オプションB)が使用され、オプションBが多数派となりました。

スーパポールレースにおけるデータ

・PIRELLI BEST LAP AWARDはジョナサン・レイが1’41.272を2周目に記録。
・最も使用されたフロントタイヤはスタンダードSC1の 125/70(20名中19名)
・最も使用されたリアタイヤはスタンダードSC0 200/65(20名中12名)
・Pirelli DIABLO™ Superbikeタイヤにおける最高速度は311.4km/hでジョナサン・レイが2周目に記録。同様にアルヴァロ・バウティスタも10周目、最終ラップに記録。
・気温27度
・アスファルト温度36度

WSBKレース2におけるデータ

・PIRELLI BEST LAP AWARDはアルヴァロ・バウティスタが1’41.853を2周目に記録。
・最も使用されたフロントタイヤはスタンダードSC1の 125/70(20名中19名)
・最も使用されたリアタイヤはスタンダードSC0 200/65(20名中18名)
・Pirelli DIABLO™ Superbikeタイヤにおける最高速度は310.5km/hでチャズ・デイビスが9周目に記録。
・気温30度
・アスファルト温度48度

(Source: Pirelli)

(Photo courtesy of Pirelli)