予選10番手スタートから、タイヤを摩耗させず丁寧にライディングすることで最後まで保たせたドヴィツィオーゾ。リアにソフトを使用していたわけだが、コントロールして乗ることで、スライド、スピンを抑え、最後まで保たせることが出来るという。練習走行とレースとで異なるグリップの中で対応することも必要とするが、それでもなお、マルケスとの差は大きい。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ
「予選を失敗して10番手からスタートとなりました。アラゴンはリアタイヤの摩耗を考えるとあの位置から表彰台は難しいんです。今回グリップは低くてタイヤの摩耗も多かったので、スムーズで良い走りを続けていけばチャンスはあると思っていました。」
「スタートは良かったんですが、進路を塞がれてしまいポジションをアップすることが出来ませんでした。リンスとモルビデッリが絡んだことでドアが開き、最大の力でプッシュせずリアをあまり使わずに走行したんです。これによって最後までタイヤを保たせることが出来ました。ライバルは周回を追うごとにタイヤに苦戦している様子でしたね。」
「表彰台獲得は嬉しいです。シルバーストーンは表彰台、優勝の可能性もあったのがレースを無駄にしてしまいました。ミサノでは苦戦しましたし、チャンピオンシップを考えても良い結果でした。リンスは最後までチャンピオンシップ2位を狙ってくるでしょうから、表彰台獲得を続けたいですね。」
「昨年とバイクの差があるかないか、これは何とも言えません。明確に言えるのはミシュランが持ち込むタイヤによって結果は左右されるということで、トラックのグリップによっても内容は変わってきます。」
「例えばヤマハは練習走行では速くレースでは苦戦していましたが、これはレースにおけるグリップが異なったからです。こういう場合はライディングそのものを変える必要があります。逆にミサノではヤマハはレースでも速かったですしね。」
「1つ妙なのはマルクで、彼はいかなるコンディション、トラックでもスピードがあり優勝争いが出来ます。今年はタイヤ、アスファルトも変わっており、ライバルも強くなっています。ですから昨年との単純比較は出来ませんね。」
「Ducatiの強みはタイヤマネジメントがしっかりと出来るということです。自分もどうやって乗るか、電子制御、セットアップも含めて理解しています。今回は特にグリップが低く、いつもと異なる形でライディングする必要がありました。」
「ミシュランのタイヤを使用する場合、メンタルを今まで変える必要があります。ハードはコンスタントでタイムが出にくいというわけではないんです。路面温度が10〜15℃異なるだけでタイヤの働きは変化します。気温によってパフォーマンスを予想してタイヤを選択することが求められます。」
「ソフトは比較的最後まで保つことが多く、スライドもスピンもしっかりとコントロールして乗れば抑えることが出来ます。スライドとスピンが少ないのでハードより摩耗が少ないんです。ハードはスピンが多く終盤に苦戦しますね。」
(Source: Ducati)
(Photo courtesy of Ducati)