木曜のプレスカンファレンスからロレンソ選手のコメントを抜粋でご紹介します。30歳の誕生日を迎えたロレンソ選手は、Ducatiの戦闘力を将来的に高めていくことに関しての覚悟を語ります。
ニック・ハリス
「誕生日おめでとう。15年前はここで125ccでデビューをしたわけですが、思っていたよりも大変なシーズンになっているのではないでしょうか?」
ホルへ・ロレンソ
「ありがとう。30歳というのはかなりのものですよね。(笑)ただ30歳は新たな20歳だという人もいますからちょっと気分がいいですね。(※会場(笑))シーズンは良い形ではスタートしていません。それに自分に対する期待も非常に大きいです。ただ、物事は思っていたより簡単ではなかったですね。自分にとってはDucatiという非常に難しく、特別なバイクに適応するのには時間がかかりそうです。ただ少しづつ良くなっていて、オースティンではDucatiでトップとなる予選6位を獲得し、レースでは5年間Ducatiに乗っており、このバイクに対する経験豊富なアンドレアから3秒落ちでした。ですから、今はこのバイクが自分のライディングスタイルに完璧ではなくとも、乗る度に距離が近づいていますし速く、快適に感じるようになっています。自分も今までにないほどハードに働こうと思っていますし、将来的にDucatiの戦闘力を上げるためにはどんな事もする覚悟です。」
ニック・ハリス
「今までの数々の成功の後に、こうして苦労するというのは大変なものでしょう。」
ホルへ・ロレンソ
「確かに大変ですけど、今までにないほどにハッピーなんです。チームが自分をしっかりとサポートしてくれますし、自分が必要とするものを全て与えてくれます。アルゼンチンの1周目の転倒の後に自分がとった行動はスマートなものでは無かったですが、それについても特に何も言われませんでした。それは彼らが自分に対して期待と信頼を置いてくれていることの証明だと思いますし、嬉しいですよね。ですから自分もDucatiに素晴らしい結果を出来る限り速くもたらせるように努力したいと思います。」
ニック・ハリス
「現実的に良い結果というのはどのようなものでしょうか?」
ホルへ・ロレンソ
「理論的にはヘレスはDucatiにとっては最高のトラックとは言えません。ただ自分のライディングにとっては非常に相性の良いトラックです。MotoGPクラスで過去に素晴らしい走行が出来ていますし、9年間1列目を予選で獲得出来ているわけですから。もちろん良い結果を求めて走りますが、困難には直面するでしょう。バイクから良いフィーリングを得たいですね。」
ニック・ハリス
「ホルへありがとう。それでは私からは以上です。今回もスティーブ・デイがソーシャルメディアからの質問を行ないますが、まずはフロアからの質問をどうぞ。」
Q
「ドルナがヘレスの最終コーナーのバトルをビデオでまとめていましたが、最終コーナーで相手を選ぶなら、どの選手とバトルをしたいですか?」
ホルへ・ロレンソ
「難しい質問だね。ロッシもマルケスもブレーキングが強力だし、どちらが良いか悪いかというのは決めにくいですね。選ぶならマルケスですかね。彼のほうが若いし転倒への恐怖も少ないだろうし(笑)」(※会場(笑))「今は24歳になってちょっとは落ち着いたのかな?」
マルク・マルケス
「ほんの少しね(笑)」
ホルへ・ロレンソ
「今や自分は違うレベルで走ってるから、君に突っ込まれる心配はしてないよ(笑)マーヴェリックは心配をしたほうがいいかもしれないけど(笑)」(※各選手、会場爆笑)
Q
「ここでは2週間前にテストをしていますが、どの程度のアドバンテージがあると思いますか?」
ホルへ・ロレンソ
「ここでテストをして走行を重ねるのは常に良いものです。ただここ2戦でライディングポジションをかなり変えました。セッティングという意味では明日に際して少し明確になっていますが、テストした時はかなりポジションが違いましたから、バイクに対するフィーリングが良くなっているか、またここでテストするのが待ち遠しいです。」
Q
「今まで以上にハードに働くということでしたが、少し抽象的なので、何を今まで以上にハードに働くということなのでしょうか?」
ホルへ・ロレンソ
「バイクから最大限の力を引き出すには何が必要なのか、もう少し数字で理解をするということですね。フィジカル面での準備をさらに完璧にする、ジムでもう少し筋肉量を増やすようにするなど、一般的に言ってさらにハードに働いて、より苦しむってことですね。」
ソーシャルメディアからの質問
「あなたがサイドカーチームを作るとしたら、ドライバーになりたいかパッセンジャーになりたいかどうでしょう?」
ホルへ・ロレンソ
「ドライバーだね。」
スティーブ・デイ
「それではもう1つの質問です。パッセンジャーに選ぶのはMotoGPライダーのどの選手でしょうか?」
ホルへ・ロレンソ
「最速のライダーだね。そのライダーを選べば、彼はもうポイントを獲得することはないわけだから。もし自分が転倒すれば、そのライダーも一緒におさらばだしね。(笑)」
スティーブ・デイ
「誰か特定の選手はいますか?(笑)」
ホルへ・ロレンソ
「ダニかな。彼は軽いから、速く走れるでしょう。(笑)」
カル・クラッチロー
「コーナーでしっかり曲がるには重みが必要だぜ。」
ホルへ・ロレンソ
「彼をフロントに置いてフロント荷重を稼ぐよ(笑)」
(Photo courtesy of michelin)