チームスズキエクスター(Team SUZUKI ECSTAR)のチームマネージャーを務めるダヴィデ・ブリビオは、今年のレース全体には満足しつつ、もう少し良いレースが出来たはずとも語る。アレックス・リンスの予選結果が良ければ表彰台を獲得出来たレースはさらに多かっただろうし、ジョアン・ミルも怪我に泣かされなければ、さらに上位で走る姿を見れたはずだ。
毎回シーズン終わりになると話題となるサテライトチームに関しては、あれば当然開発の助けになるが、必要不可欠ではないとしている。実際サテライトチームを持たず、2015年にMotoGPに復帰してから、ホンダ、ヤマハ、Ducatiと互角に戦えるレースが増えてきたのはものすごいことだ。来年はさらなる飛躍を期待したい。
2019年の目標は優勝することだった
ダヴィデ・ブリビオ
「今年の目標は優勝することでしたので、2勝し、その目標を達成しました。シーズン開幕も良い形で作業出来ていましたし、オースティンでは幸運もあったとは言え優勝が出来ました。後半は少し苦戦してしまったと思いますが、常にトップ争いが出来る位置で80%〜90%走っていたと言えるでしょう。予選結果は要改善ですが、ポテンシャルは高いと思っています。この高いポテンシャルを来年もしっかりと発揮していきたいと思います。」
ミルは今年しっかりと成長した
「ジョアン・ミルについては今年しっかり成長したと言えるでしょう。しかし成長する過程で怪我をして離脱してしまいました。現時点でも肺は100%と言える状態に回復していませんし、完全回復にはこの冬が必要でしょう。(※肺挫傷の影響)ミルは後半からはQ2進出、TOP10獲得も出来るようになりました。スキルもあって経験を積んでいますから、来年はリラックスしてレースに挑めるようになるでしょう。ジョアンはルーキーですし、アレックスは才能があります。まだまだ2人共伸びるはずです。」
エンジンパワーの改善が必要
「エンジンに関しては改善が必要で、ホンダ、Ducatiに追いつく必要があります。シャーシ、ハンドリングはいいものの、まだまだ改善は出来るでしょう。今年は優勝という当初の目標を達成することが出来ていますが、振り返って見ればもう少し良いレースが出来たはずだったシーズンと言えるでしょう。冬の間にこうした課題を解決していきたいと思います。」
サテライトチームは将来的には持ちたい
「サテライトチームについてはいつも話していますし、今後は持つこともあり得るでしょう。天候が悪い時など、2台しかバイクがないと情報を得るのが難しい時があるんです。FP1、FP2がドライ、FP3がウェットなんていう時は得にそうですね。バイクの開発で役立つということに関しては間違いないでしょう。」
「サテライトチームが無いことによるメリットは、スズキが2人の選手に100%集中して作業が出来るということです。デメリットとしては当然得られる情報が少ないということですね。今年は2つ、3つのレースで苦戦しましたが、全体的に良いレースが出来たと思います。サテライトチームを持つことは必要不可欠ではありませんが、ファクトリーチームの助けになると言えるでしょうね。」
(Source: suzuki-racing)
(Photo courtesy of michelin)