本来は2020年の前半戦で2021年以降の進退を判断する予定だったバレンティーノ・ロッシだが、2020年シーズンが新型コロナウイルスのせいで開幕できずにいる現在、レースが開幕する前に現役続行するか否かの判断を迫られている。
ロッシは現時点で現役続行を希望しているが、正式な発表ではなく、参戦チームがどこになるのかという点も不明だ。2021年からはファビオ・クアルタラロがファクトリーチームに昇格する予定だが、今シーズンに全くレースが開催されなかった場合、2021年は2020年と同様のチーム体制でレースをすることになるのか、各選手の契約内容についてどうなるかなど、不明確な点が多々ある状況だ。
2021年も現役を続けたい
バレンティーノ・ロッシ
「現役は来年も続行したいと考えています。モチベーションは十分ですしね。しかし自分の競争力を理解することが重要です。昨年後半は非常に苦しみましたし、トップ5を戦う戦闘力もありませんでした。」
「現状シーズンが開幕していないわけですから、ファクトリーチームでもう1年走ってみて考えたいと思っていました。自分にとって戦闘力を理解するには、新しいクルーチーフと共に5戦から6戦ほど戦うことが必要です。その中で色々と調整を進めて戦闘力を高めることが出来るかを判断出来ると思います。」
「今年の問題は全くレースが無いということで、この判断が出来ずにいるんです。ですから、レース開幕前にどうするかを判断することになるでしょう。現時点で楽観的に考えても、シーズン開幕は後半戦からになりますからね。」
「すべての状況が許したとして、今年の8月か9月にレース開催となるでしょうが、その前に来年以降どうするかを判断することが必要です。個人的にはこれからも現役を続けたいと思いますが、この判断をレース開催前に行う必要があります。」
「今年は全くレースが無いまま終わる可能性もありますから、そのまま現役引退というのは望む形ではありません。1年フルに戦ってみて、そして2021年の終わりに引退を考えるほうが現実的でしょうね。」
引退した後は若手の育成、そしてカーレース
「もしMotoGPを引退したとして、色々とやりたいことはあるんです。Moto2、Moto3チームもありますし、若いイタリア人ライダーを育てるのは楽しいですよ。これが一番やりたいことで、2番目は自分自身のカーレースです。いくつか走ってみたいチャンピオンシップはありますし、年間で7〜8戦はカーレースに参戦したいですね。」
「今シーズンに関しては8月か9月に開幕し、世界中のベストサーキットでレースが出来ればと思います。そして12月まで年間10戦から12戦が出来たらいいですね。冬の間はタイ、オーストラリアなど12月でも温かいサーキットでレースが出来るでしょう。SBKのように1週間に何戦もするということや、同じサーキットで複数回のレースを(日程を変えて)行いたいとは思いません。」
(Source: yamaha-racing)
(Photo courtesy of michelin)