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フランコ・モルビデッリ「あの状況でのザルコのオーバーテイクは間違った判断だった」

フランコ・モルビデッリ

大事故から大きな怪我もなく今週末のレースに挑むフランコ・モルビデッリは、レーススチュワードと事故について様々な映像で振り返り、改めていかに危険な事故であったか、事故発生の要因について検証を行った。ザルコについて人殺しと語った事は謝罪しつつ、あのオーバーテイクについては明らかに間違った判断だったと語る。

なお、事故の発生原因となったヨハン・ザルコについては、何らかの処罰が下されると考えられる。過去の危険走行の例から考えると、1戦もしくは数戦の出場停止が妥当ではないだろうか。

異なる角度から見ると、より一層酷い事故だったと言える

フランコ・モルビデッリ

「体調は良くなっています。月曜は体中が腫れていてベッドから起き上がるのが辛い状態でした。すぐに理学療法士の治療を受けて、おかげで腫れがひいてきました。木曜日の現時点では良い気分で明日からのスタートを待ち望んでいる状態です。」

「レーススチュワードと話をしました。事故に関して彼らは様々なアングルのカメラ映像を持っており、映像からいろいろなことがわかりました。他のアングルから見る事故の様子はより酷いものだったと言えるでしょう。

異なるアングルからの映像ではターン1の立ち上がり、ターン2の進入、ターン2からターン3にかけて何があったか明確に分かります。今までは前方や後方のバイクからの映像しかなかったわけです。前方や後方からの映像でも十分に酷い事故でしたが、新しい映像ではより酷い内容だとわかりました。」

人殺しと言ったことは謝罪したい

まず最初にヨハン・ザルコに対してレース直後に言ったことに関して謝罪したいと思います。(※人殺しと同じだという旨の発言)あまりにも強烈な表現でした。ただ、ヨハンがミスをしたことは変わりませんし、彼のアクションによって事故が発生したこと、最悪の結果に終わっていた可能性はあります。彼が何を考えていたのか分かりませんから、彼のアクションに対して評価することしか出来ません。」

「自分のバイクの映像がないことに関しては、バイクの損傷があまりにも激しい、もしくは未成年者にはあまりにも過激な映像だからという配慮かもしれません。ヨハンの走行ラインは明らかにおかしなラインで、あんなラインで走行していた選手は先週末の中で皆無でしょう。」

あの状況でのオーバーテイクは間違った判断だった

彼のオーバーテイクで問題だったのは、ターン2で自分のバイクを完全に抜ききれておらず、その後の勢いで走行ラインがワイドになったことでしょう。あれでは接触を防ぐことは不可能です。

あの時点で自分のバイクはさらに右に行ってヨハンを避ける事は不可能でした。(※コースアウトしてしまう)」イン側は彼のバイク、アウト側はコースアウトという状況で、接触を避けることができなかったわけです。これが今回の事故の背景です。」

「ヨハンと接触した時、自分はすでに50mほどブレーキングを行っていました。問題なのは彼のラインが妙なものだったために、ブレーキング中の自分のバイクが彼のバイクを避ける場所が無くなったということです。」

彼のチームからはヨハンのブレーキングが通常よりも遅かった(※意図して危険なブレーキングを行ったわけではないとの主張)と聞いていますが、それ自体には何の意味もありません。というのも、ヨハンの進入ライン自体がおかしなラインであり、そもそもあの状況でのオーバーテイクという判断が間違っていたことが事故の原因だからです。

「ヨハンに対しては何らかの決定が下されることになるはずです。いつになるのか知りませんが、彼に対して何らかの処罰が下されるであろうということが重要です。」

レッドブル・リンクのターン2、ターン3の危険性は高まっている

「レッドブルリンク自体は良いトラックですし好きなトラックです。しかしターン2、ターン3は危険ですし、MotoGPのレベルが上っており、競争が激化している中で危険性が増している状況です。金曜日にセーフティーコミッションの場で今後について話し合いを行います。」

一方でグラベル等に関しては素晴らしくスムーズで、自分のケースでは300km/h近くで転倒したにも関わらず、その後すぐに立ち上がることが出来ました。ヘレスで多くのライダーが転倒しましたけど、彼らは無事ではなかったですよね。レッドブル・リンクはある部分では高い安全性を誇るサーキットですから、今回の事故についてもしっかりと解決してくれると信じています。」

(Source: sepang racing team)

(Photo courtesy of sepang racing team, michelin)

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