ホルヘ・ロレンソは、ヤマハテストライダーの仕事を続けることが難しい場合、2021年はアプリリアでテストライダーとなる可能性を公に認めた。練習不足から満足いくタイムが出せなかったロレンソのポルティマオの結果から、ヤマハはドヴィツィオーゾに狙いを定めていると噂されている。しかしロレンソにとっても、古巣であるアプリリアのマシン開発を牽引する役割もまた、魅力的と言えそうだ。

プライオリティーはヤマハ

ホルヘ・ロレンソ

「来年もテストライダーとして仕事をしたいと思っていますし、プライオリティーはヤマハです。ヤマハのバイクで何度も優勝していますし、ヤマハのバイクが非常に快適だと感じていますからね。しかしアプリリアからオファーをもらっているのも事実です。」

「2020年に関してはセパンで2日、ポルティマオで1日半走ったのみです。6月の時点でヤマハから、年内のテストはもうないと聞かされていました。それもあってトレーニングのペースを落としていたんです。しかしその後にポルティマオでテストがあると聞いて、急いで準備をしたんです。」

「時間は十分ではなく、ベストと言えない状態でテストに参加しました。8ヶ月も極限の世界のバイクであるMotoGPバイクに乗っていなかったんです。それだけ長いこと乗っていなければ、走行リズムを失いますし、柔軟性も反応速度も落ちます。どんなライダーにとってもタフですよ。」

「それにポルティマオはMotoGPで走行するには非常に特殊なサーキットです。ポルティマオでいきなりテストすることになったチムで2019年バイクですから、競争力を発揮するのは難しいですよ。」

「それにいきなり雨が振り始めてしまってね。ソフトタイヤをドライコンディションで使用していたら、0.7秒ほどは速かったはずです。ヤマハでテストライダーを続けたいと思っていますが、もしヤマハはそういった判断をしないのであれば、両社にとて不幸でしょうね。」

「ヤマハにとって、ヤマハのバイクのスタイルに自分以上にマッチして、その進化が正しい方向性に進んでいるかを判断出来るライダーはいないと思いますよ。」

(Photo courtesy of yamaha, aprilia)