マーべリック・ビニャーレスのライダーコーチであるジュリアン・シモンが、ライダーと共にどのような作業をしつつレースに備えていくか語っている。速く走るためには、客観的にライダーがどこで何をしているかを理解することが重要になるが、ライダーコーチはコース外からライダーを支えているわけだ。
データを分析してライダーにフィードバックすることが仕事
ライダーコーチ ジュリアン・シモン
「まず理解する必要があるのは、レースごとにライダーの走行ライン、位置、ポジションなどの確認です。これをライバルと比較していきます。まず走行ラインについては木曜に昨年のオンボード走行データを見返していくことになります。」
「それから使用ギアなどを見ていきます。これらを自分のライダーとライバルを比較するわけです。走行を終えた後は、その日にミーティングを行ってフィードバックを伝えます。例えばセクター3でタイムを失っている場合、映像でバイクのポジションを確認します。」
「映像を確認する中で、コーナリングの際のポジションを見ていけば、そのコーナーにエントリーする際の問題を確認することが出来ます。MotoGPでは技術が発達していますから、ギアポジションなども含めてしっかりと確認が可能です。自分の仕事は多くのデータを分析して、ライダーにフィードバックすることですね。」
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「特に走行ラインの比較についてはライバルではなく、ヤマハ同士の比較をします。例えばマーべリックのコーナーエントリーが他のライダーに比べて速いのか否かなど、そういった比較を行います。」
「通常はマーべリックがタイムを出せないセクターで彼の走りを見て、彼が走行を終えたらボックスに戻り、問題点を直接彼から聞く形式です。しかしセッション中はかなり忙しいこともあり、クルーチーフとの会話などの邪魔にならないように気をつけています。」
(Photo courtesy of michelin)