スティリアGPで優勝したホルヘ・マルティンは今回もポールポジションを獲得。レース序盤は接触、微妙に降り出した雨もあって苦戦。混戦の中でフロントタイヤが熱を持ったことで後退するが、ウェットタイヤのバイクに乗り換え後のプッシュが功を奏して3位でレースを終えた。[adchord]MotoGP2021オーストリアGP3位 ホルヘ・マルティン「先週の優勝よりも興奮した」

5位か6位だと思っていた

ホルヘ・マルティン

今日は暑くなると思っていたのでハードフロントタイヤを使用するギャンブルをしました。序盤はアグレッシブなレースで、ファビオ・クアルタラロ、ザルコ、マルケスが迫ってきました。そんな状況でもフロントで走行を続けることが出来ていましたが、オーバーテイクをペッコに仕掛けてワイドになってしまい、その時点でレースは終わったと思っていました。

「誰かの後ろで走行するとタイヤがオーバーヒートしてしまい、コーナーでフロントが滑って苦戦する状況だったんです。でも前のライダーと間が開いてタイヤが冷えるとフィーリングが回復してタイムを回復していきました。その時点で雨が降り出してしまったんですが、表彰台を獲得するならスリックで走り続けようとリスクを冒して走行しました。」
MotoGP2021オーストリアGP3位 ホルヘ・マルティン「先週の優勝よりも興奮した」
しばらくはスリックでも十分なグリップを感じていたんですが、セクター3は完全なウェットで、その時点でマルクもピットインしていく形だったので、後に続きました。フラッグtoフラッグでは、バイクの乗り換えでアグレッシブに止まり過ぎてタイムを失いました。とは言え、ピットアウト時点ではピットインした選手では3位でしたね。」

「バイクの乗り換えでファビオ・クアルタラロ、ペッコを抜けるかと思っていましたが、バイクを止める時にフロントがロックしてバイクが跳ねてしまったんです。メカニックが痛がっていたので、彼が無事であることを願っています(笑)共に表彰台を祝うことが出来て最高でしたね。」

「ウェットタイヤは難しい走行になりましたけど、スリックで走り続けた選手達ほどではありません(笑)こうしてリスクを冒して表彰台を獲得出来たことが嬉しいです。最後は3つのコーナーで8人ほどのライダーをオーバーテイクしました。最大限の力で走っていましたけど、5位か6位だろうと思っていました。

ですから、フィニッシュして3位だということを確認して、驚きと同時に最高に嬉しかったですね。先週の優勝よりも興奮しました。振り返ると7レースで3回の表彰台、3回のポールポジション獲得ですから最高の気分ですね。

「ルーキーで経験が浅いわけですから、ピットインのタイミングはマルクに従いました。最初に雨が降り出した時は、マルクに前に行ってもらったんです。それで彼がピットインするタイミングを参考にさせてもらおうと思っていたんです。ただ、その後しばらくはドライになってしまいましたけどね。リスクを冒すのもそうですが、スリックで走行を続けていたら転倒していた可能性も高く、今回は表彰台で完走出来た時点で満足です。」

「シルバーストーンは大好きで得意なトラックです。Moto3でも結果を残してきましたしね。Ducati自体もストレートが速いですし、今や高速コーナーでも戦闘力を発揮出来ますから楽しめるでしょう。」

(Photo courtesy of michelin)