オランダGPのプレスカンファレンスからマルケス選手のコメントを抜粋してご紹介します。今回は優勝ではなくポイントをしっかりと確保することを優先したマルケス選手。バイク交換のタイミングに関しても、「フロントのライダーと同じ戦略を取ることにした」というコメントをマルケス選手の口から聞くと、少し意外な感じがします。
ニック・ハリス
「貴重なポイント獲得となりました。何度も危険な瞬間があったでしょう。」
マルク・マルケス
「そうですね。ドライコンディションの中でもヤマハのライダー達は自分たちよりも1ステップ前にいるという状況でした。自分たちはバイクのスタビリティに関してかなり苦戦をしていました。常にハンドルが揺れている状態でしたが、最終的にこうして目標としていた表彰台を獲得出来たので良かったですね。少しの雨が降っただけでしたが本当に厳しくて、序盤も転倒しそうな場面がありましたが、雨が降って来てからはクールダウンしていました。ダニロとバレンティーノがプッシュしているのは見えていたんですが、自分はそこに付いていくことが出来ました。最終ラップは面白いバトルになりました。カル、ドヴィツィオーゾと楽しいバトルでした。最終的には16ポイントですけど、厳しいシーズン前半戦の終わりに、トップの選手から11ポイントという事に関しては喜ばしいことです。もっと向上して行くことは出来ますしあと少しなんです。」
ニック・ハリス
「ザクセンリンクは過去7度レースをして優勝していますね。」
マルク・マルケス
「ザクセンリンクはお気に入りというわけではないんですが、自分のライディングスタイルが上手く機能するサーキットです。それにホンダもここでは毎年良い形でレースが出来ています。ただ今年は新しいアスファルトでのレースとなります。ここで良い走りが出来るという感覚があれば、アタックしていきたいです。」
Q
「ビニャーレスが転倒したのを見て、アプローチを変えようと思いましたか?若干プッシュしないようにという事を考えたのでしょうか?」
マルク・マルケス
「バレンティーノも言いましたけど、自分は既に100%でプッシュしていてドライコンディションの中で既に限界だったんです。それに自分のターゲットは表彰台での完走でしたから、ビニャーレスが転倒したのがわかってからは、プッシュしつつも良いペースを維持するという走りを意識しました。バレンティーノの事もありましたけど、こうしたレースでは多くのポイントを得られるか一気に失うかのどちらかです。自分はこれ以上ポイントを失うわけにはいきませんから、この16ポイントを大事にしたんです。こうした走りをしているから、未だにチャンピオンシップ争いに残ることが出来ているんです。」
Q
「雨が降ってきた時、バイクを交換するというオプションは考えなかったのでしょうか?」
マルク・マルケス
「雨が降り出した時の判断は難しかったんですが、自分はフロントのライダーと同じ戦略を取ろうと思っていました。いつもバイクを交換するタイミングというのは判断が難しくて、自分はウェットからドライに関してはこうした判断が上手なんです。ドライからウェットに関してはより判断が難しいですし、自分は彼らの丁度後ろにいましたから、ついていくようにしました。それにスリックタイヤのタイムのほうがレインタイヤよりも速かったのもありますね。」
Q
「今日はドライレースで最後のシケインまで優勝争いがもつれ込んだらどうなっていたでしょう?」
マルク・マルケス
「バレンティーノの後ろに到着する事が出来れば、十分にそれで良い結果だというのはわかっていました。ただ、今回はカルと最終ラップのバトルをしていました。2015年の経験からシケインには先に到着しておきたかったんです。そうすれば別の方法でディフェンス出来ますからね。」
(Photo courtesy of michelin)