想定していたのは真逆の戦略だった
ポル・エスパルガロ
「レース前の戦略としては、レース周回を重ながらバイクの理解を増やしていくというものでした。多くの選手が固まって似たようなペースで走行することを想定していました。」
「この走り方なら前後のソフトタイヤ、燃料を温存出来ますからね。実際は自分がフロントでレースをプッシュする形になってしまったんです。タイヤもエンジンも限界で、残り7周くらいの時点でタイヤが完全に摩耗してしまうことはわかっていました。」
「リア右サイドが摩耗してからはコーナーエントリーでリヤがスライドしてフロントがロックし始めました。自分のライティングではリヤブレーキを多用してフロントのストレスを逃す乗り方ですから、リアがスライドを始めた時点で終わったなと思っていたんです。」
[adchord]「ただ今回はホンダのバイクとして、マルクだけでなく結果残せたという意味で良いレースでした。今まで、マレーシアテスト、マンダリカテストで好感触を得て、今回レースでも良いリズムでトップで走行が出来ました。ホンダのバイクでタイトル争いが出来るのではと考えています。」
新しいバイクではまだ転倒していない
「新しいバイクではプレシーズンから一度も転倒していません。クリーンに走行が出来て、常にプッシュする必要がなく、これが自分が求めていたバイクです。クリーンに走行して早く走れています。カタールではレース前にレースと同じコンディションでタイヤをテストする時間がありませんでした。ですからどのタイヤが良いかという確信はなかったんです。その中で前後ソフトという、今の時点で最も安全なチョイスをしたわけです。」
「ソフトタイヤを選んだことで後半は苦戦することは織り込み済みでした。今後はこのバイクでの経験値を増やして、他のメーカーが履いていたようなミディアムも選択できるようになればと思っています。」
(Photo courtesy of HRC)