タイGPはMoto2の決勝から雨が振り始め、MotoGPも決勝レーススタートが約55分遅れてのスタートとなった。序盤からレースをリードしたジャック・ミラーについてレースをリード、素晴らしいペースでジャック・ミラーを抜いて優勝したのはミゲル・オリヴェイラだった。見ていて全く危なげない安定した走りで、彼にとってMotoGP5勝目、KTMにとって通算7度目の優勝を飾った。

レース終盤まで”アタックモード”で走行出来た

ミゲル・オリヴェイラ

「レインコンディションのレースですからミスをするとすぐに転倒してしまうと難しさがありました。フィーリングは快適でしたが、緊張感はあるレースでした。ジャックはレース開始からすぐにフロントに出て走行していました。そのせいもあって、自分もレースが終わるまでアタックするモードで走行することができました。」

「レース序盤については、メインストレートではほぼ視界がない状態でしたから、皆にとって難しいコンディションでした。数カ所はアクアプレーニングも発生していましたしね。ターン1、ターン3に関してはジャックの方が素晴らしいブレーキングでした。しかしターム7から先はしっかりと追いつくことができていましたので、自分でも驚きました。」

「それ以降のセクションはドライブが非常に良かったので、その先でオーバーテイクを考えることができました。1度目のアタックではうまくいきませんでしたか、2度目のアタックをするためには少し時間を取りました。これは背後からペッコがスピードを上げて追いついてきていたためです。その後にジャックに接近してブロックパスでオーバーテイクができました。」

「今回に関してはレース以外はドライセッションだったわけですから、ライダーたちの間でウェットコンディションの経験に差は無いありません。もてぎでもレインコンディションでのライダーたちのレベルに差はほとんどありませんでしたし。今回、レインセッティングが自分のライディングスタイルにフィットしたんです。これが今回良いレースを出来た説明だろうと思います。」

「KTMのバイクではトライコンディションでも良い結果を残すことができています。自分とKTMの関係がバレンシアで終了してしまう事は残念です。しかし、同時に新しいチャレンジができる事は幸運なことでもあります。」

「このカテゴリーは非常に難しくなっていますから、他のバイクに乗り換えて自分の今までのバイクよりも良いとすぐに言えるものではありません。ライバルのバイクの後ろについて走っていると、ライバルのバイクの方が速く見えることがありますが、重要な事は自分のバイクに集中をして、自分のバイクから最大の結果を引き出すことですし、それを助けてくれるグループの力を最大限活用することなんです。」

(Photo courtesy of KTM)