先週のイタリアに続いて、今週末はドイツでレースが行われる。チェコと国境を接するザクセン州のホーエンシュタイン・エルンシュタールに位置するザクセンリンクは、全長はわずか3.671km。今シーズンのサーキットの中で最も短く、最も速度が遅いサーキットだ。左コーナーが10、右コーナーが3、ストレートは700mと短い。反時計回りのレイアウトが特徴だ。

そのためタイヤの左側への負担が大きく、ライダーは高いバンク角を維持して様々な速度で走ることになる。技術面、スポーツ面のチャレンジは多く、驚くような結末となるかもしれない。[adchord]

ピエロ・タラマッソ

「夏がすぐそこまで来ている今、この時期のドイツのこの地域で天候的に何が待っているのか、ほとんど何もわかっていません。昨年は路面温度が50℃を超える記録的な暑さに見舞われましたが、過去には15℃しかない状況も経験しています。」

「さらに雨が降る可能性もあるため、あらゆる状況を想定して戦略的なタイヤ選択を行うことになっています。フロントは3種類のコンパウンドを用意し、リアはコンディションやライダーのフィーリングに合わせてミディアムとソフトを使い分けます。これらのラインナップですべての要求を満たしてくれるはずです。」

「サーキットの構造上、左側は強化しており、フロントとリアのタイヤはすべて左右非対称になる予定です。このタイヤ構成は、バレンシア(スペイン)とフィリップアイランド(オーストラリア)の2つのサーキットと合わせて、シーズン中に3回しか行われません。」

なお、雨天の場合、ミシュランはMICHELIN Power Slickシリーズと同じ非対称構造で、MICHELIN Power Rainを用意。フロントとリア、ソフトとミディアムのコンパウンドでグリッドに提供する予定だ。

昨年は、猛暑でグリップが低下したにもかかわらず、フランチェスコ・バグナイア(Ducati Lenovo Team)が1分19秒765のオールライムサーキットラップレコードを達成し、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)の2019年タイム(1分20秒195)を上回った。

なお、2022年は、ヨハン・ザルコ(Prima Pramac Racing)、ジャック・ミラー(Ducati Lenovo Team)を抑え、ファビオ・クォルタラーロ(Monster Energy Yamaha MotoGP)が優勝した。

(Photo courtesy of michelin)