デイビー・トッド、マン島TTレースで初勝利を達成
デイビー・トッドが木曜午後、マン島TTレースで初勝利を飾った。ミルウォーキーBMWモトラッドのライダーであるトッドは、RL360スーパーストックTTレース1でピーター・ヒックマン(モンスターエナジーBMW by FHOレーシング)を2.2秒差で制し、スリリングなレースを展開。マイケル・ダンロップはMDレーシング・ホンダで3位に入った。
午後12時15分にスタートしたレースで、トッドはオープニングラップのグレン・ヘレンで先行し、ダンロップに1.5秒、ヒックマンに0.1秒の差をつけた。ディーン・ハリソン(ホンダ・レーシング)はヒックマンから0.3秒差で4位につけ、ジェームズ・ヒリアー(WTFレーシング・ホンダ)とジェイミー・カウアード(KTSレーシング・ホンダ)が続いた。トップ4はわずか2秒以内の接戦だった。
トッドのリードはバラフで0.5秒に縮まり、ヒックマンが2位に浮上。ダンロップはヒックマンから約2秒差で3位、ハリソン、ヒリアー、カウアードが4位から6位に続いた。
ラムゼイ・ヘアピンを初めて回ると、トップ2の差は0.5秒のままだったが、ハリソンがダンロップを0.02秒差で抜いて3位に浮上。5位争いもヒリアーとカウアードの差が1秒以内と激戦だった。
バンガローではトッドとヒックマンの差はわずか0.08秒で、2人は追随するパックからわずかに離れつつあったが、オープニングラップの平均速度133.362mphでトッドが先行し、強制ピットストップに入った。ヒックマン(133.137mph)はバンガローで少し遅れ、1.7秒差となり、ダンロップ(132.639mph)が3位、ハリソン(132.517mph)が4位に続いた。
カウアードがヒリアーを抜いて5位に浮上し、ジョシュ・ブルックス(FHOレーシング)、コナー・カミンズ(ミレンコ by パジェッツ・ホンダ)、マイク・ブラウン(INコンペティション・アプリリア)、ジョン・マクギネス(ホンダ・レーシングUK)がトップ10を形成した。
2周目のグレン・ヘレンに達すると、トッドはピットストップの速さで5秒差のリードを確保し、ダンロップもハリソンとの差を3.8秒に広げた。ヒリアーとマクギネスが5位と6位に浮上し、カウアードはトランスポンダーの問題に苦しみながらもマクギネスと走行を続けた。ブルックスはピットで約1分を失い、16位に後退した。
ハイスピードのバラフに向かう途中でヒックマンはトッドのリードを2秒縮め、ラムゼイでは2.4秒差に詰め寄ったが、ジェームズ・ヒンド(ノース・リンクス・コンポーネンツ・スズキ)はグリーバ・ブリッジで14位からリタイア。マンクスのマイケル・エバンスもユニオン・ミルズでストップした。
リードはバンガローで2.1秒に縮まったが、最終ラップに入るとトッドはさらに0.4秒のリードを追加。ダンロップは3位で7秒以上の差をつけられ、4位のハリソンからも4秒以上のリードを保った。
最終回のグレン・ヘレンでリードは2.3秒に縮まったが、バラフではヒックマンが0.5秒差に迫り、一気に勝負がついた。トッドはラムゼイに向かう途中でリードを倍増し、バンガローでもその差を維持。トッドはバンガローからクロン・ニ・モナにかけてのセクターで速さを見せ、2.2秒差でヒックマンを抑えて勝利を掴んだ。ヒックマンはレース最速ラップの135.140mphを記録し、ダンロップが3位に入った。ハリソンは3.6秒差でフィニッシュし、ホンダのヒリアーとカウアードが5位と6位に入った。