仕事のやり方、構造を大きく変えている
モンスターエナジー・ヤマハ(Monster Energy Yamaha)はDucatiでジジ・ダッリーニャと共に開発を進めてきたマッシモ・バルトリーニをテクニカルディレクターに迎えて開発を進めている。ライバルに接近するために開発のアプローチを変える努力を進めていること、またV4エンジンに最終的に移行するかも含めて、なるべく早く戦闘力を取り戻したいという思いで、開発を各種続けている。
テクニカルディレクター マッシモ・バルトリーニ
「日本には8回行っています。可能な限り日本にいっていろいろなことを理解したいんです。日本に行くたびに毎回新しい発見がありますね。ただレース部門の人間は似ていますから、同じ目標を持っているので理解は容易です。ヤマハには今までテクニカルディレクターという役割がいなかったようなのですが、日本人が言うように日本は1つのことをするのに10回考えるが、ヨーロッパの場合は10のことをするのに1回しか考えません。この2つのちょうどよい妥協点を見つけられればと思います。」
「ライバルには接近していると思います。バイクは悪くありません。ただ改善すべき点は多々あります。1つのみが問題ならば改善は容易ですが、多くの点で改善が必要な場合は非常に作業時間がかかります。少なくとも何をすべきかはわかっているので、正しい道のりにいると思います。後はこれをどうやるかが課題ですね。」
「仕事のやり方、構造を大きく変えています。組織も変えていますが。ライダーの体制も変わりますし、新しいライダーが2人加入するのはい風ですね。ミゲルとは仕事をしたことはありませんが、ジャックはスピードのあるライダーです。今まで彼の本当のスピードを発揮出来ていたと思っていませんから、ミゲルにもジャックにとっても良い機会だと思います。」
「コンセッションのお陰でエンジンを含めて多くの開発ができます。異なるエンジンを語る時は全く異なるバイクになるということです。V4エンジンには異なるシャーシ、重量配分を含め全く新しいバイクが必要です。これが速いかどうかは作ってみないとなんとも言えません。方向性を含めて2025年に決定する必要があります。」
「可能な限り戦闘力を早く発揮したいと考えています。来年は何かしらのプラマイ含めた情報を得たいですし、ライバルに2026年に近づきたいですね。ただ、ライバルも引き続き開発を続けていますから、今の状況から回復するのではなく、彼らを追い越す必要があります。2027年に向けて複数の同時開発は出来ません。方向性を可能な限り早く見つける必要があります。今のままでいくのか、新しいパッケージにするのか、スピードがあるほうを選択しなければなりません。」
(Photo courtesy of yamaha)