ダカールラリー2025の第1週を終え、レッドブルKTMファクトリーレーシングチームは休息日を挟んで後半戦への意気込みを新たにしている。現在、ダニエル・サンダースが総合首位を15分以上のリードで守り、エドガー・カネットがラリー2クラスをリードしつつ総合10位に位置。ルシアーノ・ベナビデスは第5ステージで2位に入り、総合7位を維持している。一方で、ケビン・ベナビデスは負傷を抱えながら健闘したが、大会途中での撤退を決断した。

ダニエル・サンダース:圧倒的なリードを堅持

ダニエル・サンダースは、これまでの5ステージ中3勝を挙げる圧巻の走りで首位を快走。特に第4ステージでは総合リードをさらに拡大し、15分以上のアドバンテージを築いた。後半戦に向けて集中力を高め、さらなるリードを狙っている。

ダニエル・サンダース

「第1週はとても順調で安定した走りができました。バイクも快調で、ナビゲーションも良い感触です。ロードブックのトラブルが少しありましたが、それ以外はとても楽しく走れています。後半戦も楽しみです!」

ルシアーノ・ベナビデス:上位進出を狙う

ルシアーノ・ベナビデスは初週で着実にペースを上げ、第5ステージでは2位に入賞。バイクの性能と自身のスキルに自信を深め、さらなるステージ勝利と総合順位の向上を目指している。

ルシアーノ・ベナビデス

「第1週を終えて良いポジションにいることに満足しています。特に第5ステージの結果には満足しており、自分の走りとバイクの状態が非常に良いと感じています。次週はさらに厳しい戦いになると思いますが、挑戦を楽しみにしています。」

エドガー・カネット:19歳の新星、ラリー2をリード

エドガー・カネットは、ラリー初挑戦ながらラリー2クラスで2つのステージ勝利を挙げ、16分差で首位を快走。総合順位でも10位にランクインし、将来を嘱望されるライダーとして注目を集めている。

エドガー・カネット

「第1週を終え、ラリー2クラスをリードしていることにとても満足しています。バイクとチームのサポートのおかげで、この結果を得ることができました。後半戦も全力で戦い、良い結果を残せるよう頑張ります!」

ケビン・ベナビデス:惜しくも撤退を決断

負傷を抱えて今大会に挑んだケビン・ベナビデスは、序盤で徐々に調子を上げたものの、身体的負担が限界に達し、大会からの撤退を決断。過去2回のダカール優勝者としてのプライドを見せつつ、次回大会への意欲を語った。

ケビン・ベナビデス

「厳しい1週間でしたが、この状況で第1週を完走できたことを誇りに思います。体の調子が万全ではないため、このまま続けるのはリスクが高いと判断しました。チームとファンの皆さんに感謝し、早くまたレースに復帰できるよう努力します。」

アンドレアス・ホルツル(ラリーチームマネージャー)

「ダニエルが首位を守り、ルシアーノも上位を狙える位置にいることはチームにとって大きな成果です。エドガーは初参加ながら素晴らしいパフォーマンスを見せており、ラリー2クラスをリードしつつ総合10位と驚くべき成績を残しています。ケビンの撤退は残念ですが、彼の強さと経験がチームに与える影響は大きいです。後半戦もこの勢いを維持し、良い結果を目指します。」

総合順位(第5ステージ終了時点)

  1. ダニエル・サンダース(KTM) 30:12:15
  2. トシャ・シャレイナ(ホンダ) +15:02
  3. アドリアン・ヴァン・ベヴェレン(ホンダ) +24:31
  4. ロス・ブランチ(ヒーロー) +25:48
  5. スカイラー・ハウズ(ホンダ) +27:59
  6. ルシアーノ・ベナビデス(KTM) +32:15
  7. エドガー・カネット(KTM) +1:09:44

(Photo courtesy of KTM)